都立高校推薦入試の集団討論で他の受験生と差をつけるコツは?
集団討論では、逆説を上手く使えれば、その他大勢の受験生に圧倒的な差をつけることができます
都立高校の推薦入試では「集団討論」が導入されています。集団討論実施の流れと評価される意見の言い方をお伝えします。
都立高校推薦入試:集団討論評価のポイント
都立高校推薦入試の集団討論では、どんな点が評価されるのでしょうか。学校ごとに少しずつ集団討論の評価ポイントの違いはありますが、概ね次の4点です。
- コミュニケーション能力
- 表現力
- 思考力
- 協調性
都立推薦の一般的な集団討論の方法
- 都立推薦の集団討論 実施時間は30分程度
- 男女別募集校は男女別にグループを構成
- 試験官(先生)1名が進行を仕切り、他の検査官は採点に専念
- 受験生は試験官と他の受験生が見えるように半円形や円形に配置された座席につく
- 座席にはアルファベットの書かれた札が置かれていて、受験生はそのアルファベットで呼び合う
都立高校推薦入試の一般的な集団討論の流れ
(1)試験官からの進行説明着席後、試験官から集団討論の進行や注意事項が説明されます。
(2)集団討論のテーマ発表
集団討論は、テーマが書かれた紙が配られるケース、黒板に貼られているケース、口頭で発表されるケースがあります。シンプルなテーマの場合は口頭で伝えられる場合が多いです。テーマが学校行事や日常生活における具体的な状況や、社会問題や環境問題がテーマの場合はそのストーリーや観測データを示す表やグラフなどが記載された紙が配られることが多いです。
(3)集団討論の準備時間
集団討論のテーマが提示された後に、2分から10分の準備時間が与えられます。この時間内に、それぞれ自分の考えをまとめます。紙が配られている場合はメモ欄があるので、そこに記入することができます。
(4)集団討論開始
集団討論は、検査官が司会を行うケース、立候補や話し合いで受験生が司会を行うケースがあります。試験官によって注意事項、テーマの発表が行われた後に「集団討論を始めてください」と言われ、司会役を決めるかどうかは受験生達に委ねる場合もあります「司会を決めないでください」と言われるケースもあります。
集団討論で評価される意見の仕方、10のポイント
(1)控室で同じメンバーとコミュニケーションをとっておく集団討論を和やかで活発に進められるようにするため、試験がはじまる前、控室で同じグループのメンバーと自己紹介をし合っておく。お互いのことを知っておくことで、議論を深める質問を振れる可能性も(「この中で部長を務めて人をまとめるのに苦労をした経験のある人いますか?」など)。
(2)グループ全体としての第一声は自分が話す(先生が司会になる場合は除く)
集団討論が始まると「誰が最初に話し出すのか?」といった空気が流れやすい。そこを自分から話すことで、グループの皆が話しやすい雰囲気にしやすい。
(3)発言は「意見」と「理由(根拠)」をセットで
集団討論での意見は理由とセットで述べるのが基本。一般入試の作文の書き方と同じ。
(4)「理由(根拠)」は具体的に
理由(根拠)は、実体験(エピソード)や、ニュースや本(国語の入試過去問の論説文などからでもOK)などの具体例を用いると伝わりやすい。
(5)集団討論での発言は簡潔に
集団討論では、一回の発言の機会に長く話し過ぎないようにしましょう。演説やレクチャーにならないよう、短くまとめます。
(6)他の人が発言をしているときは傾聴姿勢で
集団討論では他の人が発言しているときはその人の顔を見て、ときおりうなずきながらメモをとる。「関心・意欲・態度」で高い内申をとるための授業姿勢と同じ。自分の発言を考えることに夢中にならない。
(7)他のメンバーの意見を引き合いに出す
集団討論では、他の人の意見をしっかりと聞いた上で、その意見を取り入れて述べる。
(8)他のメンバーの意見を否定しない
集団討論では基本的には他のメンバーの意見を肯定する。自分の主張が他のメンバーと異なる場合は、その意見を一度肯定的に受け止めてから、自分の意見を主張する。
(9)残り時間を気にしながら、ときどき合意事項の確認をとる(先生が司会になる場合は除く)
時間内に与えられたテーマに対してグループメンバー総意の最終結論を出すのは難しい。そこでテーマの中の小さな課題について、ひとつの意見がまとまったらグループとしての統一見解、合意事項を確認しながら進める。
(10)集団討論終了後、面接までに集団討論の感想をまとめておく
面接で集団討論の感想について聞かれることを想定し、肯定的な感想を言えるように準備しておく。
さて、いかがでしたでしょうか。都立高校の推薦入試は宝くじ的な狭き門です。失敗を恐れずに大胆に臨んだほうがいい結果に結びつくかもしれません。ぜひ、集団討論で評価される意見の言い方を試してみてください。
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