「受験番号は早い番号の方が受かりやすい」のは本当だった?!
どうしても入りたい第一志望校くらいは、始発で出願しに行き早い受験番号を取るのもいいかもしれません
ただ、誤解がないように先にお伝えしておくと、中学受験の合否は、当日の筆記試験の得点で決まります。高校受験のように「内申点」や「単願推薦」「併願優遇」の有無などが合否判断に加味されることはありません。中学入試は非常に公平性の高い入試なのです。ですから受験番号が合否に「直接」関わることはありません。逆の言い方をすれば、「間接的」な影響はあるということです。
受験番号が早いと繰り上げ合格の可能性が高くなる
入試当日の筆記試験で合格ラインを超えることができれば合格できますが、問題なのはわずかに足りなかった場合です。合格者数は入学辞退者が出ることを想定して多めに出しています。ただ、想定以上に入学辞退者が出る場合もあります。そうなると不合格者の得点上位者を繰り上げ合格にするのです。入試では合否の得点ライン上が最も得点分布が厚くなるので、「あと1点足りずに不合格」という受験生が多く存在します。繰り上げ合格の連絡は受験番号順に行われると考えていいでしょう。そうなると、同点の繰り上げ候補者全員に連絡をする前に途中で合格者定員に達してしまうケースが出てきます。合格に1点だけ足りずに不合格になった受験生のうち、早い受験番号の受験生は繰り上げ合格になり、遅い番号の受験生は繰り上げにならないという可能性が生じるわけです。
受験番号が早いと面接試験を早く受けられる
入学試験として当日の筆記試験以外に、面接試験を行う学校があります。筆記試験と違って全ての受験生を同時に面接するわけにはいかないので、時間を変えて行います。このとき、面接の順番は基本的に受験番号順になります。受験生としては少しでも早く面接を終えて、次の日以降の入試に備えたいはずです。ところが受験番号が遅いと面接試験の順番が後回しになり、落ち着かない時間を過ごすことになります。ただ、面接の順番が遅ければ先に面接をしている受験生の様子を観察することができます。その点においては遅い番号のメリットかもしれません。
早い受験番号の入試会場教室の緊張感がある
入試は複数の教室が会場となります。受験番号の「1から40は1-1教室、41から60は1-2教室」というように、受験番号順に受験する教室が割り振られます。そうすると、教室ごとの雰囲気に違いが出てくるのです。早い受験番号の教室の受験生たちは学力が高かったり、第一志望だったり、受験に対して熱が入っています。受験生の親も子供の受験に熱心だからこそ、がんばって早い番号を得ています。このような受験生たちは試験終了まで集中力を切らさないので、教室全体が良い意味での緊張感に満ちています。逆に願書の締め切り間際に飛び込みで出願した遅い受験番号の受験生は、不合格前提のいわゆる「記念受験」や、志望度が低いケースが多くなります。そうなると、試験時間の途中で机に伏せて寝始めたり、試験の間の休み時間に友達を見つけてネガティブな会話を始めたりと、教室の緊張感が損なわれることも多いようです。できるだけストレスなく入試に臨むためにも、教室の雰囲気は意外と重要です。
さて、いかがでしたでしょうか。ひと昔前は、早い受験番号を入手するためには、出願受付の前日から徹夜で列に並ぶ必要がありました。今は始発の電車で学校に向かえば2桁台の番号を得られる学校がほとんどです。どうしても入りたい第一志望校くらいは始発で出願しに行くのもいいかもしれません。
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