ネパール/カトマンズ

カトマンズ(2ページ目)

ネパール民主連邦共和国の首都 カトマンズ。古から交易、文化の要衝として繁栄してきました。近年急激な都市化が進み、一段と活気が漲っています。地理、人口、世界遺産、インフラ、暦、言語について簡単にご紹介いたします。

うえの ともこ

執筆者:うえの ともこ

ネパールガイド

一年を通して快適、高原性気候

インドの北、チベット自治区の南に東西に横たわって位置するネパール。ヒマラヤのイメージから、寒そうと思われることも多いですが、首都カトマンズは、標高1350m、緯度は日本の奄美大島と同じ27.7577度で高地の亜熱帯気候です。

季節は大きくモンスーン期(6~9月)と乾季(10~5月)に分かれますが、四季があり、一年を通じて過ごしやすい高原性の気候で亜熱帯特有の植物や鳥類が観察できます。乾季で空気が澄んだ日には、市内からも北にヒマラヤ連山を望むことができます。

盆地という地形から大気汚染がとても深刻になっています。また紫外線が強いので、市内を歩くときには帽子、サングラス、マスクの着用をおすすめします。

豊かな文化遺産と手工芸

仮面舞踏のマリオネット

お土産屋が軒を連ねる

ユネスコ世界文化遺産に指定されているカトマンズ市、パタン市のダルバールスクエア(王宮広場)をはじめ、市内各所にヒンドゥー教、仏教寺院の複合建造物があります。それらに施された見事な装飾は必見です。マッラ王朝時代(15~18世紀)に開花したその技術は現代に継承され、レンガ造りの建物の間の細路地には彫金細工、彫刻、タンカ(仏画・曼荼羅)の工房が点在しています。職人たちの手作業の仕事ぶりを見ることができ、展示即売もされています。

そのほか、陶器、ロクタと呼ばれる樹木を原料とした手漉き紙、織物、編み物、竹細工、絨毯など機械化されずに伝統的な手法で生産が続けられている良品がたくさんありますよ。

ビクラム暦と祝日

小さな国土に多くの民族が暮らしていて、その数は細かく分けると100以上、言語や暦も独自に持ちます。ネパール国家は公式暦として太陽太陰暦の「ビクラム暦」を採用し、西暦より56~57年先を進んでいます(西暦2014年はビクラム暦で2070~2071年)。主要民族の元旦も祝日になっていて、カトマンズ盆地だけの祝祭日も1年に3日。

そのほかヒンドゥー教のお祭や神様の聖誕祭、記念日のほか、クリスマスやムスリムの祝祭日も祝日になっています。 秋の大祭「ダサイン」と「ティハール」は、日本のお正月に相当し、地方出身者は帰省しますので、官公庁、商店も閉じ、街は静まり返ります。近年では西暦の大晦日もカウントダウンパーティーで盛り上がるようにもなってきましたが、元旦は平日です。
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