常識外の「午後入試」は中学受験成功のカギ

中学受験の午後入試

今や9割以上の受験生が午後入試を受けるまでになりました。

中学入試には大学入試や高校入試にはない特殊性があります。なかでも「午後入試」は大きな特徴。いくつかの学校で午後入試が実施され始めたときは敬遠する受験生も多かったのですが、今や9割以上の受験生が午後入試を受けるまでになりました。

午後入試とは名前の通り、午後2時くらいから行われる入試です。中学入試の山場は2月1日から2月3日の3日間。この短期間の入試シーズンの中で、午後入試を活用して遅くとも2月2日の夜までには合格を出したいという受験生の思惑がある一方、中学校側は受験料や入学金を得る機会を増やして資金を集めたいという思惑があります。本命校の合格発表前に入学金納入を締め切る学校も多いです。受験生側と学校側の思惑がうまくマッチし、毎年中学受験生の数は減っているものの、午後入試受験者の人数は増えています。
 

2月2日の夜までに合格を得る

午後入試最大のメリットは、早く合格を得やすいという点でしょう。1月になり、埼玉や千葉の入試が始まる頃になると多くの塾では授業がなくなりますが、受験生たちは自習に行きます。その頃には合格した生徒の「合格掲示」が校舎の目立つところに貼られ始められるので、クラスメートの合否結果をその掲示で知ることになるのです。そうすると、まだどこにも合格していない生徒は焦り始め、なかなか勉強に集中できなくなってしまう子も出てきます。

2月3日まで合格校が1校もないときに、淡々と受験勉強できる子どもはほとんどいません。そのようなことを避けるためにも午後入試活用のメリットは大きいです。2月1日や2月2日の午後入試でうまくいけば、その日の夜には合格を得ることができます。
 

1日に2回同じ学校の入試を受けて、会場の雰囲気に慣れる

入試本番で力を出し切れる受験生はわずかです。ほとんどの受験生は緊張してしまって、問題の意味の取り違えや、ケアレスミスをしてしまいます。当日の入試問題内容が過去の傾向から大きく変わってパニックになってしまう子どももいます。そのような緊張や、問題傾向の変更によるショックを緩和するためには、同一学校の午前入試、午後入試の1日2回受験が有効です。

同一学校の1日2回受験をする場合、午前の入試が終わると受験会場から別室に移動させられます。そこで弁当を出してくれる学校も多いです。午後入試の開始はたいてい2時スタートなので時間の余裕があるので、ゆっくりと食事をしているうちに、学校の雰囲気に慣れてくるでしょう。さらに午前中に受けた入試の問題を見直したり、解いていたときのことを思い出したりすることで、してしまったケアレスミスや、もっと効率の良い時間配分にも気づくことができます。同一日の午前入試と午後入試の問題の傾向はよく似ています。午前入試の反省を午後入試に生かし、得点アップにつなげましょう。
 

1日に2回同じ学校の入試を受けて、優遇措置を受ける

1日に2回同じ学校の入試を受けると、1回しか受験していない人より優先して補欠の繰り上がりにするなどの優遇措置を受けられる学校が多いです。また、午後入試の得点に2科10点、4科15点などを加点して合否判定を行う学校もあります。複数回受験の受験料を割り引く学校もあるので、各学校のホームページで確認してみてください。
 

普通コースの上位コースを午後入試に設定している学校も多い

午後入試は堅実に合格を取りに行く学校、併願校であることが多いはずです。併願校である以上、学校の魅力は第一志望校にかなわないのは仕方ありません。ただ、普通コースではなく、学校が特に力を入れている特別コースであれば受験のモチベーションも高まるかもしれません。上位の特別コースには「S特進」「特待生」「選抜」「アドバンスト」などがあるので、積極的に検討してもよいでしょう。
 

午後入試の注意点

午後入試は良いこと尽くし、というわけではありません。いちばん避けたいのは「1日に2つの不合格」を出されてしまうことです。一般的に午後入試は同じ学校の午前入試よりも受験者の学力層が高く、偏差値が高くなります。午後入試を利用して1日にチャレンジ校を2校受けるのは、よほど志望度の高い念願の学校か、入学してもいいと思える学校の合格を得ている場合だけです。1日に2校受験するということは両方受かれば喜び2倍ですが、逆にショックを倍に受けるリスクもあることを忘れないでください。

さて、いかがでしたでしょうか。午後入試を賢く活用し、中学受験を成功させてくださいね。

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