「第一種奨学金」と「第二種奨学金」の併用貸与
奨学金には様々な制度があることを以前の記事で紹介しました。ほとんどの奨学金は、採用にあたって、成績と家庭の経済状況をもとにその採否が審査されます。実は、もうひとつ利用条件が設けられていることがあります。それが、「当該奨学金の利用者は、その他の奨学金を利用していないこと」などと、2種類以上の奨学金を同時に借りる併用を制限している場合です。
地方自治体の奨学金や民間団体の奨学金などでは、そのような制度を比較的よく目にします。
もし一方の奨学金が給付型であれば、絶対に辞退したくないですよね。
また、例え給付型であったとしてもその給付額が少なければ、併用を制限されてしまうと、かえって資金計画が苦しくなってしまうこともあるでしょう。
ちなみに、日本学生支援機構では、併用に関しての制限が設けられていません。
したがって、第一種奨学金と第二種奨学金、あるいは日本学生支援機構奨学金と他の奨学金などと、2種類以上の奨学金を同時に利用することができます。
第一種奨学金と第二種奨学金の併用申請では、審査の成績基準は第一種奨学金と同等ですが、家庭の収入基準は“第一種奨学金のみ”の基準よりも、より厳しい(低い)ものとなっています。
ひと言でいうと、第一種奨学金と第二種奨学金の併用貸与は、日本学生支援機構奨学金の中で最もハードルが高いコースと考えてもいいでしょう。
当然ですが、日本学生支援機構の奨学金は返済が必要な貸与型の制度なので、併用貸与を利用すると卒業後の返済額がそれだけ大きくなるということをキチンと理解しておくことが重要です。
次回は奨学金の種類と組み合わせパターンなどを整理し、申し込み方法など具体的な内容を解説したいと思います。