新型オデッセイは、オデッセイとエリシオンのいいとこ取り
11月1日にフルモデルチェンジして発売された新型オデッセイ
どちらも基本的に国内専用車のため、カンペキな赤字車種だったワケ。かといってイッキに2つのモデルから撤退することもできない。オデッセイ&エリシオンのユーザーも新型を期待している。そこで考えたのは「一緒にしましょう!」。乗用車のようなハンドリングを持つオデッセイの良さと、エリシオンの広い室内スペースの両立を図った。
参考までに書いておくと、エリシオンの全高1810mmに対し、新型オデッセイは1685mmと低い。しかも3列目シートの居住性を比べれば圧倒的にエリシオンが広く、しかも乗用車のようなドアを持つオデッセイに対しスライドドアだ。つまりオデッセイの実用性能だとエリシオンのユーザーを満足させられないワケです。
そこでホンダは考えた。エリシオンの車高をオデッセイのように低くし、乗用車のような走りを実現しよう、と。つまり走りは高く評価されているオデッセイ。室内の広さと使い勝手でオリシオンを目指そうと考えた。それならどちらのユーザーも満足する、という作戦だ。
燃費の良さと乗り心地の良さは圧倒的
しかもライバルは強敵であるヴェルファイア。もう少し具体的に紹介しよう。ヴェルファイアの車体を見ると、そもそも床が路面よりかなり高い(路面から”玄関”となるサイドステップまでの高さは実測で46cmほど)。したがってクルマに乗るときも「ヨイショ」と乗り込まなければならない。新型オデッセイは同30cmしかない。つまりクルマの床を低くしたのだった。興味深いことに新型オデッセイの室内高は1325mmとエリシオンと互角。車高1900mmもあるライバルのヴェルファイアが室内高1400mmなので75mmしか変わらず。実車をチェックしてみたが、新型オデッセイのキャビンスペース&頭上空間は十分満足出来る。むしろ快適な空間だと思えるほど。
GとEXタイプでは、2列目にプレミアムクレードルシートが採用されている
しかも燃費も良い。ヴェルファイアの2.4リッターエンジン搭載モデルはJC08で10.8km/L。同じ2.4リッターエンジン搭載のオデッセイなら13.4km/L。圧倒的です。さらに決定的なのが乗り心地。新型オデッセイは『ザックス』という欧州の一流ブランドのダンパーを採用しているため、ヴェルファイアを相手にしない。ぜひ乗り比べて頂きたく。