2.設定している目的や目標が自分に合っていない
英語学習にしっかりとした動機や目的があっても、それを達成するための目標が合致していないケースです。いくつか例を挙げてみましょう。<「英語が話せるようになりたい」という動機と目的を持っていても、英語の基礎体力である文法や語彙力の強化をしていないケース>
英語の基礎体力をつけずに、ひたすら「ただ英語を聞き流している」ケースはこれにあたります。テニスや野球が上手になりたければ、ラケットやバットの素振り練習はもちろん、基礎となる体力をつけるための走り込みや、どうやったら球が打てるかという知識の獲得が不可欠です。「楽して得られるもの」は「すぐに使えなくなるもの」ということを踏まえて、自分がどこまでのレベルに達したいのかを客観的に見直しましょう。
<「ハリキリすぎ」による燃え尽き症候群>
いきなり英字新聞を読み始めたり、ペーパーバックを辞書を引き引き読むのは、素晴らしいことですが、かなり骨が折れます。わたしもこれで何度心が折れたことか!過ぎたるは何とかと申しますが、はりきり過ぎも継続とは遠い状態です。
いきなりむずかしいものに挑戦して折れてしまうより、どこかに「楽しみ」を感じる部分が残るような教材を選びましょう。以前の記事でご紹介した「外勉のススメ」や、「バイリンガル漫画で会話力UP!」なども参考にして下さいね。
<TOEICなどの試験資格におけるスコアなどが目的となってしまっている「資格試験没頭症候群」>
資格試験自体が目的になってしまっている英語学習は、とかく燃え尽きがちですので注意が必要です。資格試験のその先に、自分ならではの目的や目標をしっかりと描くことが後々役に立ちます。資格試験は英語レベルの目安にはなりますが、それを使って何をするかが思い描けるといいですね。
「世界を股にかけて活躍するビジネスパーソン」という大まかなものでも良いですし、「格好良くプレゼンする自分」をニヤニヤ(ニコニコ?)して思い浮かべるのは楽しい作業かも知れません。とかく没頭しがちな資格試験対策ですが、いかに没頭しないかが大切なように思います。
大学受験のための勉強などもこれにあたるかもしれませんが、「合格のその先」にまで役立たせるつもりで学ぶことが大切です。単語も例文も、実際に口に出して音読し、自分がそれを言ったり話したりしていることを思い浮かべながら覚えるのは、シャドーボクシングならぬ「シャドー英会話」ですね!
<その他の症候群>
「留学さえすれば・・・」という留学したい症候群、「ネイティブ・スピーカーと接する機会さえあれば・・・」というネイティブ・スピーカー絶対視症候群にも要注意です。「~さえ」と言う前に、今日1つでも新しい単語を覚えられたかどうか、そういう小さな積み重ねを大事にしましょう。