民法記述式の「論点抽出」について
「何を書いたらいいかわからない」、問題文をみてそう思った方は、論点抽出ができていない証拠です。また、「解答をみたら、その知識は知っていたけど、問題文を読んで思い浮かばなかった」という人も同じです。問題文から論点を抽出できていません。民法は論点抽出レベルで悩む人が多いのです。多くの場合は知識不足ですが、知識はあるのに、うまく引き出せない人もいます。どうすればいいのでしょうか?
論点抽出とは、問題文の文章から自分の持っている知識を引き出すことです。簡単に言えば、「連想ゲーム」です。問題文から知識を連想させて論点を抽出します。そこで、知識の暗記・確認をするときは、「具体例」も思い浮かべてください。
具体例とは、事例や判例です。例えば「この条文には判例が3つあった。あれと、あれと、あれ」と言ったような感じです。こうすれば、問題文(特に事例問題)から知識をつなぎやすくなります。
また、知識を連想できない人は、情報の整理ができていない印象を受けます。民法は、行政法と比べて圧倒的に知識量が多いので、情報の整理を特に意識しなければいけません。
代表的な整理方法は、テキストの目次を覚えて、目次を意識しながら知識を整理する方法です。
ただ、民法は、実際の事例(契約)通りの時系列に沿って編成されていないので、契約の一生を考えて、締結時、存続時(権利変動・履行時等を含む)、終了時(権利の消滅等を含む)などに分けて整理することもお勧めします。
民法記述式の「答案構成」
答案構成とは、簡単に言えば、下書きです。頭の整理のために行います。配点基準となるキーワード(通常は、2~3個)、キーワードをつなぐ接続詞(かつ、又はなど)の確認、形式論(どのような場合に、何を請求できるか」という場合は、「~の場合に、~を請求できる。」というように問いの形式に合わせること)。以上の3点を、箇条書きにすればいいと思います。なお、接続詞を間違えると、大幅減点になることもあります。ご注意ください。接続詞のポイントは、並列の関係か、それとも、選択の関係かを意識することです。