香港の歴史が香る石畳の坂道にはユニークなお店がいっぱい!
観光客も多く訪れるポッティンジャー・ストリートは映画のロケ地としても度々使用されています
日が高くなると通りの両脇の露天が開きはじめます
街歩きは旅の楽しみの一つ。通りを歩けば、その街の特徴が見えてきます。香港には、屋台が並び毎日が縁日のように賑わう「女人街」や「廟街(テンプル・ストリート)」などの観光名所を始め、さまざまな個性の通りが多くありますが、そんな数多くの通りの中から、今回紹介するのは「ポッティンジャー・ストリート(Pottinger Street/●典乍街)※●は石偏に本」です。この通りは、石畳で坂になっていることから、地元っ子の間では「石板街」と呼ばれています。
マスク、帽子、マントなど、仮装にまつわるグッズが目白押し
日中は両側に露天が並び、ちょっとした日用雑貨から、ハロウィンやスポーツ観戦のときに活躍しそうな仮装アイテムまでが売られています。香港の地元っ子の間では「仮装グッズといえばポッティンジャーへ」というほど、よく知られた通りです。各店の営業時間はまちまちですが、午前11時ごろから午後5時くらいまでが賑わうイメージです。
ハロウィン前は大賑わい! お手ごろに仮装アイテムを入手しよう
トランプの仮装は398HKD(約5000円)
イギリス文化の影響を色濃く受ける香港では、ハロウィンは街を挙げての一大イベント。そのため10月に入ると、ハロウィンの準備で賑わいます。ポッティンジャー・ストリートは多種多様なハロウィンアイテムが揃う通りとして有名なので、10月はとりわけ人でいっぱいに!
では、実際にどんなものがいくらくらいで手に入るのか、偵察してみました。
キラキラ光るラメのパーティー帽は38香港ドル(約480円)、リアルな動物のマスク235香港ドル(約3000円)、『不思議の国のアリス』を思わせるトランプの衣装398香港ドル(約5000円)など。
仮装用のカツラ。カラフルで目移りしちゃう!?
ちなみに香港でのハロウィンは、セントラルのランクァイフォンという繁華街一体が交通規制され、仮装した歩行者たちが練り歩いたり、郊外のバーベキュー場に臨時のお化け屋敷が設けられ、お祭り騒ぎをするのが恒例。それぞれの場所で本格的に全身仮装をする人をたくさん見かけますが、観光ついでに参加するなら、帽子やヒゲ、仮面などの小アイテムを身につけるだけでも十分溶け込めるので、ノリで買ってみるのも楽しいですよ。
名前の由来は初代香港総督
ポッティンジャー・ストリートをはじめ、元イギリス植民地だった香港には、いくつか英語の名前がつけられた道があり、その名前の多くは香港総督の名前がつけられています。ポッティンジャー・ストリートも例外ではありません。この通りは、初代香港総督として1843~1844年の間活躍したヘンリー・ポッティンジャー氏に由来しているといわれています。
仮装グッズのお店の間に糸やレースボタンなどの裁縫アイテムを販売するお店も
ちなみに、他に総督の名前がつけられている通りには、第13代総督のサー・マシュー・ネイザンに由来した九龍(カオルーン)半島のメインストリートの「ネイザン・ロード(Nathan Road/彌敦道)」や香港島の湾仔(ワンチャイ)、銅鑼湾(コーズウェイベイ)のエリアを繋ぐ「ヘネシー通り(Hennessy Road/軒尼詩道)には、8代総督のサー・ジョン・ポープ・ヘネシーの名がかかげられています。
名前からも香港の歴史を感じ取れる町歩き。ぜひ楽しんでください!
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■ポッティンジャー・ストリート(Pottinger Street/●典乍街)
※●は石偏に本
アクセス:MTR中環(セントラル)B出口から徒歩約5分。デボーロード(Des Voeux Road/徳輔道)を渡り右手へ直進すると左手にある。トラムの場合は、デボーロード・セントラル(Des Voeux Road Central(Pottinger Street)/徳輔道中(?典乍街))下車すぐ
※石畳になるのはクイーンズロード(皇后大道)を過ぎてから。