不動産売買の法律・制度/ガイド:平野の私的不動産用語集

嫌悪施設

「嫌悪施設」についての用語解説です。不動産の取引価格に大きな影響を及ぼすこともある嫌悪施設ですが、その区分や線引きには難しい問題がつきまといます。(2017年改訂版、初出:2006年8月)

執筆者:平野 雅之


嫌悪施設

【けんおしせつ】

それが身近に存在することについて、一般の人が嫌悪感や不快感、危険性などを感じるような施設・構造物・建築物を総称して「嫌悪施設」というが、感じ方の程度は一人ひとり異なるため、確定的な種類分けや線引きはできない。

また、それが立地するエリアの状況によっても異なるのであり、工場地帯に立地する工場を嫌悪施設と考える者はいないだろう。

住宅地における嫌悪施設には、ゴミ焼却場、火葬場、ガスタンク、下水処理場、火薬類貯蔵所、悪臭・騒音・振動などを発生させる工場、危険物を取り扱う工場、高圧線鉄塔、墓地、ガソリンスタンド、その他大気汚染や水質汚濁・土壌汚染の原因となる施設、住宅地のイメージを損なう施設などが該当する。

また、状況によっては大型車両の出入りが極めて多い倉庫や、バスの車両基地などを含めて考えるべきケースもある。

一般的に嫌悪施設の存在は不動産価格のマイナス要因となる。

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