胡同を基本とした飾らない日常生活
■スポット名胡同(フートン)
■おすすめのポイント
胡同(フートン)はいわゆる観光スポットではありません。北京特有の路地、横丁のことです。観光スポットとして住所やアクセス方法を紹介することはできませんが、北京市内を歩いていると、いたるところで胡同の掲示を見かけます。
胡同の掲示に従って胡同を歩くと、生の北京に触れることができるのです。そこで北京市民は、飾らない普段の日常生活を営んでいるのです。
北京の胡同の大半は、元と明、清の3つの時代に築かれていきました。北京市は紫禁城を中心として、碁盤の目のように数多くの通りが作られました。紫禁城から少し離れた位置に夥しい数の胡同が形成され、庶民が暮らすようになったのです。
今でも北京の市街地の中の約3分の1の面積は胡同で占められています。人口の面でも、約半数の人が胡同を基本とした昔ながらの生活を営んでいます。 胡同は北京の血脈と言っても過言ではありません。
中国4000年の歴史を支えた北京市には、数多くの歴史的建造物が建造されています。それらはどれも悠久の中国の文化をもっていますが、これらは権力者、支配者が築いた文化です。それは庶民の日常生活で育まれた文化とは大きく質が異なったものです。4000年の歴史で洗練された文化ばかりではなく、胡同を歩きながら庶民の文化にも是非触れてみたいものです。