輸入車/注目の輸入車試乗レポート

アメリカンセレブ気分を味わわせてくれるエスカレード(2ページ目)

アメリカ最高峰のプレミアムブランドであるキャデラックが手がけたフルサイズSUVのエスカレード。現行モデルは2007年に登場。2012年5月より輸入販売元がGMの日本法人に変更となり、価格が引き下げられるとともに豪華装備を与えた上級グレード「プラチナム」が設定されるなどした。そのエスカレードのプラチナムにあらためて試乗した。

岡本 幸一郎

執筆者:岡本 幸一郎

車ガイド

V8サウンドを楽しみながら快適なクルージングを

キャデラック エスカレード

最高出力301kW[409ps]/5700rpm、最大トルク563Nm[57.4kgm]/4300rpmを発生。低回転域からトルクフル。燃料タンク容量は98リットルで、基本的にハイオクガソリン推奨だがレギュラーガソリンも使用可能。V8エンジンの強大なパワーは、電子制御6段ATとセンターディファレンシャルを介して前後アクスルに通常40:60の比率で配分される

強大なトルクを誇る6.2リッターV8OHVエンジンは、踏めばどこからでも力強く加速します。そして、そのときに轟かせるアメリカンV8らしいサウンドがまたいいのです。さらにこのエンジンは、走行状況に応じて燃料消費を抑える「アクティブ・フューエル・マネジメント・システム」を備えるのも特徴。どのタイミングで4気筒になっているのか、まったくわからないところもさすがです。マニュアルシフトも可能で、いざとなれば重いものを牽引するのに適したトーイングモードに瞬時に切り替えることもできます。
キャデラック エスカレード

サスペンション形式は、フロントがダブルウィッシュボーン、リアが4リンクリジッド

乗り心地は快適そのもの。ドイツや日本製のSUVにはない、ゆったりとした乗り味を持っています。それでいて、こうした類のクルマでありながら、ステアリングがけっこうクイックでドライビングを楽しめる味付けとなっているところが特徴的。これだけ大柄で重いのに、あるところまではあまりロールもしないし、比較的フラットに走ることも印象的。これには磁性体を用いて瞬時に減衰力をきめ細かく調整する「マグネティックライドコントロール」を装備していることも少なからず効いていることでしょう。完成度の高い先進的な足まわりのおかげで、快適で楽しい走りを味わうことができます。
キャデラック エスカレード

多彩なシートアレンジをスマートに使いこなせるパワーアシスト機能を採用。セカンドシートは容易に折り畳めるようパワーリリース機能を装備。BOSE社製5.1chサラウンド・サウンド・システム(10スピーカー)は全車に、電動スライド&チルトサンルーフはプラチナムに標準装備

装備が充実していて使い勝手がよいこともエスカレードならでは。3列目に乗り込むには、2列目シートを電動で前倒しできます。3列目は3人がけになっており、こちらも電動で簡単に前倒したり、取り外したりして荷室を拡大することができます。重たいテールゲートも電動で開閉することができるし、リアウインドウのガラス部分のみを単独で開閉することもできます。

人間というのは本能的に大きなものや立派なものに憧れるものだと思いますが、アメリカンラグジュアリーSUVの魅力を満身で表現しているエスカレードは、まさにその思いに応えてくれるクルマ。周囲からの熱い視線を浴びながら、エスカレードはドライブしている間ずっとアメリカのセレブリティになったような気分を味わわせてくれたのでした。
キャデラック エスカレード

リア ガラスハッチ



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