都会のオアシス、日比谷公園の洋食レストラン「日比谷松本楼」
東京都心部にある大きな緑のオアシス、日比谷公園。その園内ほぼ中央に、老舗洋食レストランの日比谷松本楼があります。地下鉄で言うと、丸ノ内線・霞ケ関駅、日比谷線・日比谷駅が最寄り駅です。緑の木々に囲まれたこれまた渋い洋館、なかなか雰囲気があります。晴れて気持ちのいいお昼時には、中高年のおばさまや、近隣のビジネスマン、霞ケ関の官僚と思しき方々等が続々と同店へ足を運んでいます。
12時ごろには行列ができることもしばしば……公園内という立地、眺めの良い同店では、時間に余裕がある際には12時台を外して、優雅なランチタイムを過ごすのがオススメですね。
創業は1903年(明治36年)
日本初の西洋式公園としてオープンした日比谷公園。明治政府の進めた欧化政策の1つでしょうか。同公園の開園は明治36年(1903年)。公入札によって初代がこの地で洋食店を始めたのが、日比谷松本楼の歴史のスタートです。公園には洋花の庭園や、音楽堂とともに、洋館で提供される松本楼の洋食。当時の“ハイカラ”な若者たちから、流行の最先端の店として絶大な支持を受けたと言われています。
そんな20世紀突入間もない1903年とは、どんな時代背景だったのでしょう……真っ先に浮かぶのは、翌年海戦となる日・露の関係緊迫です。インフラ面では、東京に日本初のチンチン電車(路面電車)が、そして京都では日本初のバス運行がスタート。また、東京浅草には初の常設映画館、神戸では初のゴルフ場がオープンと、現在当たり前のように存在するものの“第一歩”が記された年ですね。そんな中、日比谷松本楼もその歩みを始めています。
では、都会のオアシス・日比谷公園内の老舗洋食店へと参りましょう。