客席で座ってるとウズウズする!
城田優のロミオ
どこか大きなライブハウスで、観客も一緒に歌い踊るというのはどうでしょう? 生バンドで。
あ、その際、観客のドレスコードはアニマル柄の服! ああ、妄想はつきません。
見事に色の異なる3人のロミオ
古川雄大ロミオと清水くるみジュリエット
3人のロミオは方向性が違って、全員素晴らしい。城田優さんは去年に引き続きですが、普段の行動が座長そのもの。お稽古でも、カンパニーを鼓舞したり、訊ねてくる人には丁寧に教えたり。ロミオとしては、明るく華やか。甘い声で優しくてモテモテで、乳母がひと目でロミオ様とわかる、明快なロミオに見えました。その分、壊れた時とのギャップが大きく、若さゆえの過ちが胸に響きます。
柿澤勇人のロミオとフランク莉奈のジュリエット
柿澤勇人さんは、少年性たっぷり。その無垢さ、繊細さがキラリと光る、なんか放っておけない、母性本能をくすぐるロミオに感じました。喜んで神父様に飛びつくシーンでは椅子をピョーンと飛び越えるなど、身軽でキレキレ。パーンと張った伸びのある美声で聴かせてくれます。
ジュリエットと死もそれぞれ個性的
フランク莉奈と城田ロミオ
陰の主役ともいえる死はダンサー3名。勝手にイメージ分けすると、中島周さんはベジャール的、ぬめっとまとわりつく死。大貫勇輔さんはマシュー・ボーン的で妖しくしたたかな死。今回初登場の宮尾俊太郎さんはクラシックでノーブル、直球の死のように感じました。
死の大貫勇輔と柿澤ロミオ