オタクチームが持っている高い仕事力
私は毎年の新入社員研修で、会社に入りたての新入社員に研修を実施する機会がある。今年の4月にはベンチャー企業10社ほどの新入社員を集めた合同の合宿研修に講師として参加し、5名1チームを3チーム担当した。
毎年新入社員研修では若手人材の圧倒的な成長力を体感する
どのプログラムでもその「オタク集団」の成績が良いことだった。
不思議に思ってそのチームをよく観察してみると、“オタクチーム”の他のチームとは違う特徴が見えてきた。
1.負けず嫌いであること
とにかく他社のどの社員よりも「負けず嫌い」だった。おそらく普段ゲームをやっているときもそうなのだろう。勝つことにこだわり、成果を出すことに最も一生懸命なチームだった。
2.戦略と計画をしっかりと立てること
勝つために綿密な戦略と計画を立てる。まるでゲームの攻略本を片手に、いかに早く効率的にそのゲームに勝てるかを考えているようだった。
3.地味だが言うべきことは言い合うこと
オタクチームはチーム内でメンバー同士が意見の違いでよくぶつかっていた。最初はまとまりがない様に見えたが、他のチームが遠慮して意見を言い合わない間にオタクチームはぶつかり合ったおかげで、意識や方針が他のチームよりも1つにまとまっていた。
このように彼らオタクチームのメンバーは決して他の社員よりもコミュニケーション能力が高いわけではない。しかし仕事で成果を出すために必要な力というのは十分に持っている。
コミュニケーション能力は社会で必要なとても大切な能力である。
しかしコミュニケーション能力があるから、企業から採用される、社会に出て仕事で活躍できると考えるのは安易過ぎる考えだ。
仕事をしていく上で求められる力をしっかりと考えながら、自分自身の持っている力に目を向けていこう。