原因は住宅のデザイン性にあった
雨漏れ事故の原因を要約すると施工の不具合というよりも住宅のデザイン性にたどり着くことが多いのです。昨今好んで採用される形がシンプルモダン。軒の出が極端に短い、またはほとんどない住宅です。次に片流れの屋根に多く事故が発生しています。
庇はいつからなくなったの?
以前、開口部の上部には必ずといっていいほど庇がありました。この庇が無くなったのは雨戸一体型サッシの普及の頃からです。その理由は雨戸の戸袋と庇が干渉して施工のしにくさからです。さらに庇が無いのもデザイン的にもすっきりします。かつて日本の建具は木製でそれからスチールそして現在はアルミサッシとなり防水・水密性能の向上は格段によくなりました。しかし反面開口部周りの納まりがおろそかになり、雨漏り事故を増やしているともいえます。もう一度、現代の庇のあり方も考えておく必要がありそうです。