プロにお任せの投資信託でも点検が必要なワケ

車も家もファンドもアフターケアが肝心です。

車も家もファンドもアフターケアが肝心です。


先日相談に来られたTさんは、日本市場の低迷期にファンドを購入、その後利益が出ているかと安心していたら、思ったほどの成績が出ておらずびっくりされていました。特に銘柄選びを絞ったアクティブファンドでは、このようなケースも少なくありません。放任したまま、いつの間にか深刻な事態にならないためにも、日頃の点検が必要です。

また、同種類のファンドでコストが安いものが新規に出てくる可能性もあります。売買の手数料がかからなければ、移管するのも一手。長期にもつ投資信託であるからこそ、影響の大きいコストを意識しておきましょう。

運用報告書や月次レポートで定期的にチェック

投資信託の成績表なるものが、決算ごとに発行される運用報告書。月次レポートや週次レポートが発行されるものもあり、運用会社のサイトで閲覧が可能です。

□基準価額の推移と騰落率
気になる基準価額の推移と騰落率ですが、ファンドの動きをみるだけでなく、ベンチマークや類似ファンドとの比較してみましょう。市場要因を排除したファンド独自の運用成績がわかります。ベンチマークとの比較はレポートに表示されています。類似ファンドとの比較はモーニングスターやQUICK、投信まとなびなど投信の情報サイトを利用すると便利。悪い成績が続く場合には、ファンドの乗り換えも検討してみましょう。

保有額の推移を把握しておくことも大事です。エクセル表やノートを利用して、年に一度は資産全体のポートフォリオの内容と割合の確認作業をすることをお勧めします。

バランスが大きく崩れていたら、割合が減少した資産に資金を新たに投入するか、増えた資産を一部売却して、減少した資産を購入するリバランスを行うことも考えます。

□純資産総額の推移
純資産総額は、運用による損益の他に、資金の流入・流出でも上下します。純資産総額が増えているからといって、運用成績が好調というわけではありません。販売機関がキャンペーンをしてよく売れているだけで、成績はイマイチ、ということもあり得ますのでこれだけで判断するのは避けて下さい。特に重要なのは、純資産総額がどんどん減っているケース。繰上償還の可能性がありますから、注意が必要です。

□ファンドマネージャーのコメント
市場の状況と運用についてのファンドマネージャーの解説も欠かせません。為替や各国の株式市場、債券市場の状況がわかりやすく解説され、経済の勉強にも役立ちます。運用環境の変化にどう対応したかも書かれています。今後の方針と合わせ、目論見書にある運用方針が変わっていないかどうかを読み取りましょう。

また、アクティブファンドであれば資産の組み入れ比率や個別の銘柄、外国が対象のファンドであれば、地域や通貨などの比率もチェックして下さい。月次、週次リポートであれば、リアルタイムで状況を把握することができます。

次のページは、運用に影響を与える環境についてのチェック項目です。