親の背中を見せるだけでは絵本好きな子に育たない?!
親子が共に絵本を楽しむことが、ひざ読の極意です
お子さんが既に幼年童話などの1人読みを始めているなら、親が本を読む姿を見せる事は、お子さんを読書好きへと導く有効な手段になりますが、絵本の場合はそれだけでは不充分です。
絵本と他の書籍との違いを思い出してください。絵本には、必ず読み手と聞き手という2人の読者が存在するのでしたね。絵本の醍醐味は、読み手と聞き手のコ ミュニケーションにあると申し上げました。その醍醐味を味わうためには、親の背中を見せるだけではダメで、やはりコミュニケーションが必要なのです。
普段から会話の多い家庭は、ひざ読もうまくいく傾向があります
極端な例ですが、絵本を読んでいるご両親を見て、「お母さん(お父さん)何してるの?」と聞くお子さんに対して、「絵本を読んでいるの。面白いよ。今度一緒に読もうね。」と応えれば、お子さんは読み聞かせを楽しみにし、絵本への期待も高まって、絶好のひざ読スタートができるでしょう。
けれども、本に夢中になるあまり、ついうっかり「面白い絵本を読んでいるんだから邪魔をしないで!」などと応えれば、お子さんはしょんぼりとして、一瞬にして絵本への好奇心はしぼんでしまうに違いありません。ウソのような話ですが、これに似たケースが意外に多いのです。いくら絵本が面白くそれを伝えるためでも、お子さんを気持ちの上で置き去りにすることのないように、気をつけてください。
コミュニケーションは、必ずしも会話である必要はありません。絵本を読むお父さんやお母さんの傍らで、興味深くその絵本を覗き込むお子さんにニッコリと笑顔を返す、それだけでもよいのです。親子の間に、絵本を介してそんな言葉や気持ちのやりとりが生まれることが大切なのです。ひざ読はそこからスタートします。
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