【不動産売買ワンポイントアドバイス No.013】

半地下車庫

半地下車庫の一戸建て住宅はチェックを入念に!


半地下車庫は、都市部の一戸建て住宅で少なからず見られる形態です。あまり広くない敷地で車庫をつくるとき、建物の高さの制約などもあって、半地下にせざるを得ないことも多いでしょう。このような物件を検討する場合には、車の出し入れ、車庫内の排水設備、周辺の地形、公共下水道の整備状況といった4つのポイントについて、しっかりとチェックをすることが大切です。

車庫のスロープがきつい傾斜になっていると、車の出し入れは意外と難しく、前面道路の見通しが悪い場合もあります。夫と妻、あるいは同居する両親がそれぞれ車を運転するのであれば、その全員で交代しながら試してみると良いでしょう。また、車種によっては入出庫のたびに底面を擦ってしまうこともありますし、車の買い替えを考えているのであれば車庫の天井高を確認しておくことも欠かせません。ただし、建築工事中の新築物件のときは実際に試してみることができませんから、想像力をフル回転させることも必要となります。車だけでなく自転車やバイクも置くつもりなら、その使い勝手も考えなければなりません。

車庫内には、いざというときに備えて排水ポンプなどが設置されているケースが多いものの、普段は使わない設備のため正常に稼働するかどうかはなかなか分かりません。実際に浸水させてテストをすることも困難ですから、とくに中古住宅の場合には専門業者によるチェックやメンテナンスを受けることを前提として考えるべきです。車庫の奥に雨水桝が設置され、公共下水道の雨水管に接続されている場合もありますが、大雨によって下水道管が満水状態になると、「逆流水」によって道路が冠水するよりも早く半地下車庫部分への浸水が始まります。ポンプなどによる排水対策が十分にできていないと、たちまち水没することにもなりかねませんから要注意です。

半地下車庫が浸水被害を受けやすいかどうかは、周辺の地形によっても変わります。周辺よりも低い土地、河川の近くにある土地などの場合にはとくに気をつけなければなりません。家が立ち並んでいる住宅地では分かりづらいかもしれませんが、物件の回りの地形をよく観察してみましょう。自治体にハザードマップがあればそれを確認するとともに、過去の浸水被害記録を公開している自治体もありますから、できるかぎりの調査はするべきです。浸水被害の可能性に応じて、止水板を設置したり土嚢を用意したりといった対策もしなければなりません。

前面道路の公共下水道については、汚水管と雨水管が別々の「分流式」になっているかどうか、雨水管の排水処理能力がどうなのかなどを確認します。下水道の整備時期が古い都心部や中心市街地ほど、大雨のときの処理能力が低いケースも少なくありません。近年に急増している局地的な集中豪雨では、下水道から溢れた雨水が半地下車庫に流れ込んだり水没させたりする事故も多くなっています。


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