スウェーデン/スウェーデンの観光

スウェーデンの世界遺産(2ページ目)

「ストックホルム周辺の世界遺産」に引き続き、スウェーデン全土に広がる世界遺産を紹介します。スウェーデン北部から順番に、中部、西部、南東部とスウェーデン縦断!読めば、きっと行きたくなるスウェーデンの世界遺産です。

サリネン れい子

執筆者:サリネン れい子

スウェーデンガイド

スウェーデンでもあまり知られてない世界遺産、シュトルーヴェの測地弧

15あるスウェーデンの世界遺産の中で最も知られていないのが、この「シュトルーヴェの測地弧」です。天文学者ヴィルヘルム ヴォン シュトルーヴェ(Wilhelm von Struve)によって、1800年代に実際の地球の大きさを知るために265の測量地点が10カ国に作られました。

スウェーデンには7地点あり、そのうちの4地点が世界遺産として登録されています。測量地点はキールナ(Kiruna)のツンリラキ(Tynnyrilaki) 山、パヤラ(Pajala)のユップッカ(Jupukka)山、エーヴェルトーネオ(Övertorneå)のプリンキ(Pullinki)山、ハッパランダ(Haparanda)のペラヴァーラ(Perävaara)山の上にあります。

■アクセス方法

シュトルーヴェの測地弧は多くの人に観光をしてもらえるように整備中で、今のところ、車がないと測量地点のある山を回ることは難しいです。訪れやすいキールナやハッパランダを訪れ、山の麓まで行き、山をしばらく登るとすばらしい景観と計量地点が見れます。 

自然環境から必然的に生まれた、ガンメルスタードの教会街

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ルレオーのガンメルスタードの教会街にある「ネーデルルレオー教会」写真:Lars Mandahl/lulea.se

寒さが厳しく、教会からも距離があることが多かったスカンジナビア半島北部では、週末に教会に行くという当たり前のことが難しかった時代がありました。そんな頃の教会街の顕著な例として、その昔を今に伝えているのが、ルレオーにある「ガンメルスタードの教会街」です。教会街には、1400年代に建てられた石造の教会、1500年代に建てられた礼拝者の宿泊用に使われた多くの木造家屋、中世の面影を残す町並み、1600年代に建てられたブルジョア都市にルーツを持つ建物がそのままの形で残っています。

■アクセス方法

ストックホルムからルレオーまでは、飛行機で1時間半ほど、電車では10~12時間ほどかかります。ルレオーの中心街からガンメルスタードの教会街までは、バスで20分ほど。

氷河により形成された自然遺産、ホーガクステン

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スウェーデン北部の世界遺産、ホーガクステン 写真:Lars Guva/highcouast.net

スウェーデン北部を南に下り、スンスヴァール(Sundsvall)という町から少し行ったボスニア湾沿岸の海岸部にあるのが「ホーガクステン」です。スウェーデンが氷で覆われていた約2万年前、ホーガクステンの土地の表面は分厚い氷の固まりで大部分を押された状態でした。その大きな氷の固まりが溶け始めて、土地にかかっていた重みが軽減されるのに伴って隆起が起こり、このホーガクステンが生まれました。氷河期から現在までに約800メートルほど土地が隆起しており、こういった土地の隆起が地球上で最も顕著に現れている場所でです。

ホーガクステンは2000年に単独で世界遺産に登録され、その後、2006年に同様の現象が見られるボスニア湾を挟み向かいにあるフィンランドのクヴァルケン(Kvarken)群島が加えられました。

■アクセス方法
飛行機の場合は、 スンスヴァール、 ハーノサンド(Härnösand)、 オーンフェルスビーキ(Örnsköldsvik)のどこかに、電車の場合は、 スンスヴァールへ向かいます。その後は、バスでホーガクステンへ行くことができます。ホーガクステンの様々なポイントに向かうバスのラインがいくつかありますし、観光船を利用してボスニア湾から眺めることもできます。
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