洗面/洗面リフォーム

トイレの床材、張り替えリフォームするならどれを選ぶ?

トイレの床リフォームでフローリングを貼りたいという要望は多いもの。しかしトイレではアンモニアや洗剤に強い床材を選ばないと、まめに掃除したとしても黄ばみや黒ずみに苦労してしまいます。今回はトイレにおすすめの、タイル等床材の種類をご紹介します。

尾間 紫/Yuu

執筆者:尾間 紫/Yuu

リフォームガイド

トイレの床材って何がおすすめ?リフォームの悩み

トイレの床材クッションフロアシート

トイレの床材の王道クッションフロアシート。費用が安く掃除がしやすいので手ごろに使える。でもそれ以外にも選択肢はいろいろある(サンゲツ

トイレのリフォームで悩みの種となるのが床材選びです。トイレの床は、水だけでなくアンモニアや強い洗剤が飛び散る過酷な環境にあるため、いわゆる普通のフローリング材では耐えることができません。

そこで今回はトイレ床材を上手に選ぶポイントと、掃除が楽で美しさを維持できるおすすめ床材をご紹介します。クッションフロアシート以外にもいろいろあります。
   

トイレリフォームで人気のフローリング張り、果たして大丈夫?

トイレの床の張替えリフォームでは、リビングや廊下と同じようにフローリングを貼りたいという要望が多いのですが、注意が必要です。一般的なフローリングは木製品ですので、基本的に木は水に弱く、アンモニアや強力なトイレ用洗剤が付くと、腐食したり変色したりしてしまいます。
 
トイレの床と洗剤

トイレの床は水だけでなくアンモニア、強力な洗剤も飛び散る場所。普通の木では腐食したり変色したりしやすい。

いくらトイレマットを敷いて、まめに掃除をしても、飛び散り範囲は想像以上に広く、また便器の付け根に垂れてくることもあるため、あっという間に床に黒い染みができてしまうことも少なくありません。

実際にあった失敗に、リビングの床に合わせて、トイレもパインの無垢材を敷いたところ、かなり気を使っていたのにもかかわらず、1年も経たないうちに黒い染みが点々とでき、結局上からクッションフロアを敷くことになったというケースがあります。

トイレの床は他の部屋とは全く違う、過酷な状況にあることを忘れずに!まずは美しさが長持ちするよう水、アンモニア、洗剤に強い材料を選ぶこと、そしていつも清潔を保てるよう掃除がしやすい床材を選んで張替えリフォームをしましょう。
 

トイレの床材として使えるフローリングが充実!ただし性能を確認

トイレの床材をフローリングにしたい!という要望が増え、最近はトイレに使用できる耐久性が高いフローリング材が充実しています。本物の木の風合いを再現した特殊な化粧シートで仕上げられた水やアンモニア、洗剤に強い製品で、トイレにおすすめの床材です。
 
トイレ床用フローリング材

トイレにも使える表面耐久性が高い幅広フローリング材。傷汚れが付きにくく、ペットのフケなどのアレル物質を抑制する効果もある。高級感があり美しさが際立つ(パナソニック

注意したいのが表面の性能です。水に強いと書いてあるフローリングでも、アンモニアには弱いこともあるので、「耐アンモニア」もしくは「トイレに使える」と表記してあるタイプを選ぶことが肝心です。

また表面がアンモニアに強くても、フローリングの継ぎ目から染みこんでしまえば臭いの原因になります。トイレにフローリングを敷く際は、接合部に水が染みこまない構造であること、もしくはシリコンを注入するなどの工事の工夫が必要になりますので、リフォーム会社にしっかり確認しましょう。
 
サニタリーの床用石目調フローリング

豪華な石目調のサニタリー用床材。耐水性に優れアンモニア汚れに強い表面仕上げ。トイレだけでなく洗面脱衣室にも使いやすい(パナソニック)

表面に貼ってあるのは化粧シートですから、木目以外にも石目調などもあり、インテリアのコーディネートも楽しめます。せっかくリフォームするのですから、機能はもちろんデザインにもこだわって選びましょう。
 

トイレの臭いや菌の発生を抑える!目地が少ない超大型セラミックタイル

ひと昔前のトイレの床材にはタイルが多く使われていました。タイルの魅力は何と言ってもその質感と高級感、そして美しさを保ち続ける寿命の長さにあります。また濡れたモップでサッと拭けるので、掃除がラクにできるのも大きなメリットです。しかし気になるのが目地の汚れです。

そんな悩みを解決してくれるのが、幅45.5cm、長さ1,820cmの超大型セラミックタイルです。陶器ですからとにかく掃除が簡単で、日ごろのお手入れは水拭きだけで大丈夫。タイルなので耐久性は抜群ですし、何といっても美しさが長持ちします。
トイレの床セラミックタイル

光触媒を利用し、臭いや菌の繁殖を抑えるトイレの床用大型セラミックタイル。ナチュラルで優しい木目柄。目地が少ないので掃除が楽(TOTO

上の写真のセラミックタイルは、光触媒を利用したハイドロテクトが臭いや汚れのこびりつきを防ぎ、抗菌効果も発揮します。トイレの広さに合わせて必要部材を選んで組み合わせるので目地が最小限で済み、厚さが12mmなので周辺をフローリング材と組み合わせて貼りたい場合も高さを合わせやすく、リフォームで使いやすい床材です。

トイレは家族だけでなくお客様にも見られる場所ですからできるだけ高品質な空間にしておきたいもの。ひとクラス上のサニタリールームを作りたい場合におすすめのタイル床材です。
 

安さもデザインも魅力!クッションフロアシートはリフォームがラク

トイレの床を手ごろにイメージチェンジしてくれるのは、CFシート・クッションフロアシートと呼ばれる長尺塩ビシートです。ビニールですから水拭きができて、値段が安く、リフォーム工事もとても簡単です。

クッションフロアシートの魅力はその色柄の豊富さにあります。床が変わるとトイレ全体のイメージが変わります。このようなシート類はニーズに合わせたデザインチェンジが素早いので、人気のインテリアを作りたい、今の流行を取り入れたい人におすすめです。
 
人気の夏水組デザインのクッションフロアシート

クッションフロアシートはおしゃれなデザインが揃っている。人気の夏水組デザインも登場。フレンチアンティークタイル柄(サンゲツ)

クッションフロアシートにはビニールっぽさを抑えたマットな質感や、モロッコ調のカラフルな柄、本物そっくりのコルクやフローリング柄などがあり、上の写真は人気のデザイナーによるヨーロッパのアパートの一室のようなアンティークな風合いのタイル柄です。もちろん定番の大理石柄も豊富にありますので、様々なテイストのインテリアが作れます。
 

リフォーム前にチェック!トイレの床材選び5つのポイント

トイレの床材選びは、他の部屋とは基準が違います。床の張替えリフォームの際にチェックしておきたいポイントを5つご紹介しますので、床材選びの前に必ず確認しておきましょう。

【トイレの床材選び5つのポイント】
  1. アンモニア・洗剤・水に強いこと
  2. すき間ができないこと
  3. 掃除がしやすく、臭いを防いで清潔に保てること
  4. リフォーム費用がかさまず、工事がしやすいこと
  5. お客様を招くことができる品質を維持できること
 

意外に多いトイレリフォームの失敗例をチェック!

今回は、トイレの床リフォームでおすすめの床材をご紹介してきましたが、トイレリフォームは狭いスペースに様々な機能を詰め込む必要があるため、意外に失敗が目立つ場所です。下記に床選びの失敗でシミができた床、濡れた便座、暗い、臭いなど、トイレリフォームでの失敗実例をご紹介していますのであわせてご覧下さい。
またトイレの収納計画もリフォームの際には大事なポイントとなります。トイレの中がスッキリ片付く、収納リフォームのアイデアは下記でご紹介しています。
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