話題の4Kテレビとは?
4Kテレビとは、現在主流のフルHDテレビ(1,920x1,080=約200万画素)に比べ、4倍も高精細な新しいテレビです。これは、画面を構成する画素の数が約「4,000x2,000」存在し、これを言い換えると4キロ(kilo)x2キロ(kilo)、つまり4K2Kで、さらに略して4Kと呼ばれています。
実際の効果としては、同じ画面サイズなら画素の密度が4倍になるので、ツブツブ感の少ない滑らかな映像を映し出せます。
例えるなら、デジタルカメラの画素数と画質の関係。充分高画質なデジタルカメラを持っているとしましょう。200万画素で記録するのと、800万画素で記録するなら、800万画素の方が高精細な写真を残せますね。
また、身近な例としては、スマートフォンの画面を想像してみてください。最近のスマートフォンの画面は、以前の製品に比べ、小さな文字も潰れずに表示できたり、文字の輪郭が滑らかで読み易くなっていますね。これも、画素の高密度化のお陰です。
家庭用の4Kテレビは、2011年に東芝が世界で初めて55型を発売していますが、当時は非常に高価だったため、一部のマニア以外には縁遠い存在でした。
しかし、その後、年々、さらなる高画質化と低価格化を実現し、そして2014年は、ソニー、シャープ、パナソニック、東芝から40型~84型程度の製品が出揃い、50型クラスなら店頭売価も1インチ5,000円を切るなど、急速に現実味を帯びて来ました。また、将来、4K放送受信チューナーを接続できる機能性など、内容も充実。2014年は「4Kテレビ普及元年」と言えそうです。
ボーナスでテレビを買うなら、ちょっと贅沢に、「4K」を検討してみては如何でしょうか?
4Kテレビの魅力
4Kテレビの魅力は、画素のツブツブが目立たない滑らかな映像です。現在主流のフルHDテレビも、画面の高さの3倍以上の視聴距離で見ると、ツブツブの見えない滑らかな映像が得られます。しかし、50型を超える大画面サイズになると、視聴距離は短くなる傾向があり、画素のツブツブが気になるケースが多くあります。
つまり4Kなら、画面が巨大になっても、あるいは、画面に近寄って見ても、ツブツブの目立たない快適な視聴を可能にしてくれるのです。
「4Kテレビ」の楽しみ方
現在、テレビ放送やブルーレイは2K(フルHD未満の解像度)が主流ですが、4Kテレビは、2Kの映像も高度に4Kに変換する機能を持っているので、精細感の高い映像が楽しめます。特にブルーレイによる映画作品の場合、4Kで撮影されるなど、画質に拘って制作された作品も多くあります。これらを4Kテレビで見ると、2Kテレビで見るよりも立体感や臨場感が向上して感じられます。
(画質の違いの感じ方には個人差があるので、店頭で4Kと2Kを見比べて、価格差に見合う価値が見いだせるか、ご自身での確認をおすすめします。)
カメラ愛好家なら即買いも!
本格的な4K放送は暫く先になりそうですが、現時点でも4Kのメリットを100%生かして楽しむ方法があります。それはずばり「デジカメ写真」。4Kテレビは約800万画素の写真をそのまま表示する事ができ、最近ブームのデジタル一眼レフカメラの高品位な写真も、パソコンの画面で見るより遙かに緻密に表示できます。画質に拘る一眼ユーザーなら、4Kテレビは今すぐにでも手に入れたくなるアイテムではないでしょうか?
プロ写真家の作品、絵画やアート作品を、より美しく鑑賞する用途にも向いています。
また、4Kの動画を撮影できるムービーカメラや、デジタルカメラも登場しています。今すぐ4K画質を楽しみたいなら、自分で撮影するのも楽しいものです。
4K放送はいつ始まるの?
4K放送の開始時期はまだ流動的ですが、2014年6月には、124/128度CS(衛星)デジタル放送で4K試験放送も始まりました。現在発売されている4Kテレビには、未だ、4K放送を受信できるチューナーは内蔵されていませんが、専用チューナーを購入して接続すると、映像を見ることができます。現時点で入手できる4Kチューナーは、レコーダー機能を内蔵したシャープの「TU-UD1000」のみですが、秋にはソニーも製品を投入する予定です。
ほか、2014年秋には、インターネット回線を利用したVODサービス(ひかりTV)が開始する予定です。
4K映像は、電波を用いた放送よりも、インターネット回線を利用した配信が先行しそうです。(現在の地上デジタル放送が4K化される予定はありません。)
2014年夏 おすすめの「4Kテレビ」
■画質にこだわる映画ファンにおすすめ オーディオ・ビジュアル製品のベストバイを選定する「VGP」(ビジュアルグランプリ)で、批評家大賞を獲得した高画質4Kテレビ。
「X-tended Dynamic Range PRO」技術による高コントラスト映像は、液晶の常識を打ち破る輝きもダイナミックに表現。新時代の映像美を堪能できます。
画質にこだわる映画ファンにおすすめです。
■70型の大画面&映り込みの少ない「モスアイ」採用
とにかく大画面なら、70型のシャープ「LC-70UD20」がオススメです。大画面テレビでは、面積が広い分、照明や窓からの光が映り込む確率が多くなりますが、本機なら安心。シャープ独自の「モスアイ パネル」は、光の反射を大幅に低減してくれ、快適な視聴が可能です。
4K放送チューナーの接続や、本体のみで4Kビデオ・オン・デマンド(ひかりTV)への対応など、4K時代に相応しい機能もしっかり搭載しています。
■スマート機能も充実の4Kテレビ
パナソニックの4Kビエラは、使い勝手を向上させるスマート機能が充実。
例えば、付属の音声対応リモコンに話すと、チャンネルの切り替え、操作や録画予約、ネットに接続していれば番組やインターネット情報の検索も行えます。
さらに待機時で画面が真っ暗な時も、人の動きを感知して自動的に画面下に様々な情報を表示するなど、情報の窓としての役割も。顔認識機能で各自に合った情報の自動カスタム表示もできるなど先進的です。
■40型の4Kが登場 小画面派に
REGZA 40JX9は、4Kテレビとしては最も小さな40型を実現。個室での利用、ゲームやパソコンなどのプライベートユースにピッタリです。
価格がお手頃な4Kテレビとしても注目です。