イギリス英語とアメリカ英語の違い
英語と言ってもその種類は1つではありません。英語教育の世界ではイギリス英語とアメリカ英語の2つだと言えるでしょう。日本は戦後、アメリカ英語を学校英語教育で採用していますが、実は、世界の英語教育は、圧倒的にイギリス語が選ばれています。
近年、ロイヤルウエディングやオリンピックで注目され、古くは皇室との繋がりがあり、同じお茶を愛する文化を持つイギリス。今回の記事は、普段あまり触れることのない、でも世界の英語教育では圧倒多数を占めるイギリス英語を取り上げて、2つの英語の違いを楽しく比べて見たいと思います。
イギリス語とアメリカ語とは何が違うのか
イギリス英語とアメリカ英語の違いには、つづり、文法・語法、単語、発音等があります。同じ「英語」ですが、細かなところで結構違いがあります。
オックスフォード大学院に留学中、「大学に提出するエッセイはイギリスつづりで書くこと」と冗談半分、本気半分のお達しが先生から出た程でした。むろん、両者で意思伝達に事欠くことはありませんが、2つの英語をごちゃまぜにしないよう、どちらかひとつに統一することをお勧めいたします。
今回の記事では、2つの英語の違いのうち、「つづり」と「発音」の違いについて取り上げます。
つづりの違い
イギリス英語のつづりはアメリカ英語よりも長めの傾向があります。例えば、programはprogramme、acknowledgmentがacknowledgement、analogはanalogueなど、たくさんあります。
他にも、colorがcolour、favoriteがfavouriteなどが上げられます。単語のなかには、fulfillがfulfilのように、イギリス英語の方が短いものもありますが、一般的にはイギリス語のつづりの方が長い感じです。
さらに、イギリス英語には存在するsが、アメリカ英語だと消えてしまうものもあります。例えば、afterwardsがafterward、besidesがbeside、towardsがtowardなどです。
もうひとつの特徴的な違いとして、イギリス英語では-zが-sとつづられます。例えば、analyzeがanalyse、civilizationがcivilisation、industrialization がindustrialisationなどです。
面白い例としては、centerがcentreのようにアルファベットの位置がひっくり返るものもあります。
どちらの国のつづりを選んでも良いのですが、全体の統一感を守るために、どちらか1つを選ぶことが大事です。次のページでは、単語の違いをご紹介します。