原価法で求められる積算価格の算出方法を身近なものを例に挙げて説明してみます。
あなたが現在使っているハンドバックの価格を算出するとしましょう。
まずは、「同じものを今造るなら」という原価法の手法に基づき、革がいくら、金具がいくらといった適正な原価費用を算出します。その費用が「再調達原価」にあたります。
しかし、あなたの持っているハンドバックの価格=再調達原価(かかった費用)では売ることはできません。なぜならハンドバックは使っていれば消耗し、だんだん古くなっているからです(これを「物理的減価」と言います。)。
また、軽量化や撥水加工等の機能性がアップしたものが開発され、性能が向上されていくと、あなたのハンドバックでは性能的に問題はなくても、相対的な評価として陳腐化したと考えられ、機能的に劣ってしまいます(これを「機能的減価」と言います。)。