オリーブオイルの分類
小野塚さんがインポートされているスペイン産エキストラ・ヴァージンオリーブオイル「オリカテセン」
画像提供/パワジオ倶楽部
オリーブオイルの中でも、オリーブの実だけを原料とし、化学的な方法や、高熱での処理(28℃以上)を行わず、他の性質の油を一切含んでいないもの。鑑定士の判定により、「エクセレント」かつ酸度が0.8%以下で、欠点のないものが、「エキストラ・ヴァージンオリーブオイル」です。
欠点というのは、収穫時に虫食いの実なども混ぜたり、高い加熱の温度で処理をしたり、タンクの汚れやカビ等があっても、風味に影響するため、そのような欠点がないと判定されなければなりません。オイルの製造は、たいへんデリケートなものなのです。
その他、鑑定士の判定や酸度の違いにより、「ヴァージンオリーブオイル」、「オーディナリーヴァージンオリーブオイル」、また酸度が3.3%を超える「ランパンテヴァージンオリーブオイル」は食用されず精製オリーブオイルや工業用油の原料となります。
精製オリーブオイルは、低品質のオリーブオイルを人工的に精製(脱酸、脱臭、脱色)し、酸度を低く抑えるために加工したもの。特にピュアオリーブオイルと呼ばれるものは、精製オリーブオイルにヴァージンオイルを極少量ブレンドし酸度を1%以下にしたものです。
極上オリーブオイルの選び方
小野塚さんは、スペインやポルトガルなどのオリーブ農園を訪ね、信頼できる関係を築いています。
画像提供/小野塚千穂
また品質の目安となる酸度は、どれくらいオリーブオイルが酸化しているかを示していますが、酸度だけでは品質を決定づけるものではないため、近年のラベルには酸度が表示されていないものも多いそうです。
私たちは、オリーブオイルは体によい成分が含まれていると期待していても、その生産・製造方法などによって、有効性分がほとんど残らないものもあるのです。
このようにブランドやラベルの情報、値段だけでは、オリーブオイルの善し悪しを判断することは難しい。そう感じた小野塚さんは、顔の見える関係で、良質のオリーブオイルを日本に紹介したいという思いから、様々な産地に出向きオリーブ農園を見学し、納得のいく品質のオリーブオイルを厳選し、インポートされています。
その基準として、単一農園(シングルエステート)で栽培・収穫・生産まで一括管理されていること、収穫後12時間以内にコールドプレスにて搾油、酸度が0.2%以下、低過酸化物、自生オリーブ品種やオレイン酸含有量の多い品種の有機栽培、ポリフェノールやミネラル、ビタミンなどの抗酸化物質の高含有量などといった点を重視されています。