圧倒的な人気作品となった岡本監督の不滅の作品
■監督
岡本喜八
■主演
仲代達矢、団令子
■DVD発売元
東宝
すべてのコマをコンマ秒単位で決めてから撮影に臨んだと言われる岡本喜八監督。
細かいカット割の積み重ねで、独特のグルーヴのあるリズム感溢れる映像で多くの傑作を生み出しました。
もちろんチャップリンの同名映画とは全く異なります。
元ナチスのドイツ人・ブルッケンマイヤーが、「真に偉大な人間は狂人だ」と考える、
精神病院長・溝呂木が率いる大日本人口調節委員会を訪れるところから物語は始まります。
電話帳から無作為で選んだ3人を殺すよう、委員会に要求するブルッケンマイヤー。
殺人の対象として選ばれた大学講師の桔梗の元へやって来た殺し屋は、落ちてきた胸像に頭をぶつけて死んでしまいます。
雑誌記者の啓子、コソ泥のビルと共に委員会の正体を探ろうとする桔梗。刺客を撃退していく桔梗は、やがて自身の身体の謎を知ることに……。
非常に不遇な作品であったものの、名画座での上映で圧倒的な人気作品となった不滅の作品です。
『機動警察パトレイバー』に出てくる後藤隊長のモデルになった仲代達矢の飄々とした演技。
多くのファンを持つ天本英世の怪演。観る度に味の出てくるスピーディーでシュールなブラック・コメディの傑作です。