賠償金を得て、愛想を尽かした妻も戻ってくるのか?
『恋人よ帰れ! わが胸に』
■監督ビリーワイルダー
■主演
ジャックレモン、ウォルター・マッソー、ロンリッチ
■DVD発売元
20世紀フォックス・ホーム・エンターテイメント・ジャパン
ビリー・ワイルダー監督&ジャック・レモン主演、そして「おかしな二人」でも有名なウォルター・マッソーの最高コンビが初共演したラブコメディ?人情コメディ映画です。
ニール・サイモンの脚本で、彼らの掛合いがとっても面白く仕上がってます。
ジャック・レモン演じる主人公・ハリーがフットボールの試合の撮影最中に怪我したことで、ハリーの義兄で弁護士のウィリー・ギングリッチ(ウォルター・マッソー)が自分の名声と金儲けの為にチームやスタジアムを相手取って、なんと100万ドルの損害賠償を求める訴えを起こそうとするんです。
ハリーはお人よしで初め嫌だというのですが、マッソーが彼の弱みに付け込んで、
そのお金でお金持ちになれば、ハリーに愛想尽かして駆け落ちした奥さんを取り戻せると持ちかけます。
元女房のサンディもお金に目がくらんで、ハリーのもとに戻ってくるわけですが、なんといっても義兄のウィリーのあくどさが光っています。強烈です。
まさにクレーマーとはこのことだ!と言うくらいの名演技ですが、この役でマッソーは見事アカデミー助演男優賞を受賞しています。
マッソーが強烈だからこそ、小心者のハリーの控えめな感じもうまく生きている感じがします。
お人好しテレビカメラマンと抜け目ない弁護士の兄弟の絶妙なコンビが、市民のせちがらい世の中をよく描いていると思います。
やっぱりワイルダーは、せちがらくも辛辣な独特のワイルダー・コメディがうまいなーと
きっと感心するかも!