不思議な魅力のある青年に惹かれていくセシルは恋人に戻れるのか?
「セシルの歓び」
■監督セルジュ・ブールギニョン
■主演
ブリジット・バルドー
■DVD販売元
東北新社
フランスの女優で、「BB」の愛称で親しまれたブリジット・バルドー。
猫のようにつり上がった大きな目と、ポテッとした肉感的な唇が魅力的で、フランスのマリリン・モンローとも言われていました。
若いセクシーギャル系の永遠のファッション・アイコンとして、ヘアスタイルや、メイク、ファッションなどがいまだに注目されている女優です。
彼女は様々な作品に登場していますが、その一つに1967年に公開された「セシルの歓び」(A coeur joie)は、セルジュ・ブールギニョン監督による恋愛映画です。
■あらすじ
ファッションモデルであるセシル(ブリジット・バルドー)は、恋人のフィリップ(ジャン・ロシュフォール)がいるのに、何か満たされない気持を抱えている。
そんな時に偶然出会った青年バンサン(ローラン・テルジェフ)と、何度か出会ううちに大きく彼に心が傾いてしまう。
そして、彼とともに香港行きを決意するが、飛行場に間に合わず……。
■おすすめの理由
とにかくファッションモデル役のブリジット・バルドーが魅力的。
美しいというよりも、コケティッシュでチャーミング。
動物園での半裸の撮影シーンは、まるで彼女自身が檻の中に閉じ込められた豹のようで、とても奔放でセクシーです。
劇中のクラブで流れる「DO YOU WANY TO MARRY ME 」は、ちょっと哀愁のあるシンプルな曲で印象的。
高橋幸宏さんと細野晴臣さんがカヴァーしています。
松任谷由実さんの「セシルの週末」はこの曲にインスパイアされたのだとか。
淡々としていて、ドラマティックさはないのですが、60年代の雰囲気が感じられる映画で、ローラン・テルジェフの暗い眼差しが切なくていいんです。
美男子ではないのですが、不思議な魅力があり、セシルが惹かれていく気持がわかるなあ……という感じもありました。
セシルはこの想いをこれらどう消化するのだろうか、もうもとには戻れないのではないか……そんな思いの残る映画でした。