多様化する婚活事情とは!?(2ページ目)

多様化する婚活の形態

山　たとえば「ボルダリング　婚活」など、自分の趣味と「婚活」を組み合わせて検索してみてください。ほとんどどんな検索ワードでも、その趣味を生かせる婚活の場が存在するはずです。それこそバブルの頃は、“スポーツカーを持ったリッチなビジネスマン”みたいな“モテの定型”がありましたが、今はそんな理想を掲げる人はまずいません。婚活の場と同じく、異性の好みも多様化・細分化されているんです。これは、どんな人にも輝ける場があるということでもあります。たとえば「ネ婚活」というものがあるんですが、これは猫好きの男女が猫カフェで合コンをするというもの。「猫好き」でさえ長所になる時代なんですよ。

水　たしかに、結婚するなら同じ趣味があって、感覚が近いほうがいいですもんね。私はスポーツが好きなので、スポーツを観戦しながら熱く語り合えるような合コンがあったらステキだと思います。

山　水原さんレベルの知識がある方は少ないかもしれませんが、そういう形の合コンもありますよ（笑）。私は釣りが好きなので、釣りコンがあればいいなと思ってるんですけど。

水　そういう多少マニアックな合コンには、もともとそれを趣味とする人が参加するんですよね？

山　もちろんそういう人もいますが、「初めて！」という人も結構多いんです。なおかつ、“女性が初心者で、男性が教える”という、ある種の主従関係が生まれるもののほうが成功率が高いようです。やはり、男性は女性から頼られたいという願望があるようで（笑）。「お料理合コン」ですら、料理上手な女性がモテるわけではないんですよ。本当にモテるのは、料理が完成した時にサッとお皿を出せるような、“気配り上手さん”なんです。

水　お互いに、スキルだけでははかれない、相手の“素”の部分を見てるってことですね。それは普通の飲み会ではなかなか発見しづらいポイントかも。

婚活の活用法も変わってきている

山　「長時間一緒にいないと見えてこない相手の長所や素の部分」を見ることができるのが、小旅行形式の合コンです。バスツアーで果物狩りに行ったり、街コンの進化版としての「鉄コン」もあります。私が参加したのは、新宿駅に集合してロマンスカーに乗り、到着した江の島でオリエンテーリングと飲み会をするというもの。男性の参加費は1万2800円、女性は9800円と、少し費用はお高めですが、旅行会社主催というだけあってエンタメ性が高く、相手を知る時間も豊富なので、参加者の満足度は高いようです。合コンのような短期決戦が苦手な人におすすめです。

水　第一印象だけで「結婚」なんて大切な決断はできませんからね。

山　おっしゃるとおり！　短時間の婚活パーティに参加している人たちも、「ここで彼氏を見つけよう」と思っている人は多くないみたいなんです。まずはお友達になってみて、その人とは恋愛関係になれなくても、その人の友達や、その友達の友達を紹介してもらえばいいと賢く考えているようです。婚活パーティは今、出会いのチャンスを広げるきっかけの場になっているんです。

水　婚活の活用法も変わってきているんですね。続いては、人気の婚活パーティの秘密と現代の“モテ像”についてお話をお聞きしたいと思います。

後編に続く

（文：大高志帆 写真：岩田直子）

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