外資系企業で働くことを希望する若者が増えています。グローバル化の時代を反映してのことでしょうか、働き方にもいろいろな考え方が広がり、年功序列や終身雇用を最初から求めない人達が、確かに存在するようになってきました。

ダイバーシティ、成果主義、グローバル交流

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外資の魅力が注目されている

外資の魅力は、ダイバーシティが進んでいること、成果主義と連動した柔軟な報酬制度があること、そして各国のメンバーとのグローバルな交流ができることではないでしょうか。まずダイバーシティ(多様化)ですが、これは価値観にもいえますし、実際に働くメンバーの国籍、性別、年齢の広がりも指しています。成果主義に関しては、従来からの外資に対するイメージの通り、評価される人の出世と昇給のスピードが早いことは周知の事実です。そしてグローバル企業には実に多様な国籍の社員が働いており、日本支社だけで10カ国以上の国籍の社員が働いているというオフィスも、決して珍しい存在ではありません。

また、スペシャリスト志向が強いのも外資の特徴です。30歳くらいまでに経験した仕事が、生涯にわたる専門性となることも多く、外資で働く人はその専門性にこだわりながら、キャリア形成をしていく人がたくさんいます。

外資ならではの宿命

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外資はまさにグローバルビジネス

さて、若い人たちの中に外資に魅力を感じる人が増えつつあるといいましたが、一方で、若者のキャリア志向に保守化の傾向が強まっていることも指摘されています。そうした傾向に照らし合わせて考えてみるならば、外資でキャリアを積むためには、正しい理解と相応の覚悟が必要です。

外資で働く場合に大きな現実問題として立ちはだかるのは、海外本社の存在です。最近はグローバル本社の下にアジア本社があることが多く、日本支社はアジア本社(香港、上海、シンガポールなどに多い)の下に位置付けられています。これはグローバルキャリアとして考えたときに、より本社より距離が遠いことを意味しており、万が一、日本支社の存在意義が薄まるような事態が起きたときに、最悪のケースは日本からの事業撤退、もしくは大きな人員削減などの波にのまれてしまうことがあります。そうした事例は、過去にたくさんありました。

次に、外資で働く場合、もし日本国内で働くことだけを想定しているとしたら、年をとり、ポジションが上がるにつれて、段々と自分の席がなくなっていくという現実が待っています。日本企業のように、関連会社、子会社に出向するというような選択肢はあまりないですし、余剰人員を組織の中に中長期的に抱えるようなことは外資はやりません。よって、雇用の不安定さが常に付きまとうことになります。つまり、外資で働くと言うことは、自分が好むと好まざるにかかわらず、転職社会に身を投じることを覚悟しておく必要があります。