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外資で働くために必要な理解と覚悟(2ページ目)

外資の魅力は、ダイバーシティが進んでいること、成果主義と連動した柔軟な報酬制度があること、そして各国のメンバーとのグローバルな交流ができることではないでしょうか。一見、魅力的な話ではありますが、人によって外資カルチャーにうまくなじめない人がいることも事実です。本コラムでは、外資で働くために必要な理解と覚悟について取り上げます。

小松 俊明

執筆者:小松 俊明

転職のノウハウ・外資転職ガイド


外資に向く人は専門分野を持ったジェネラリスト

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外資では専門性が大事

次に外資で活躍する人の特徴ですが、多くの人は30歳までに取り組んだ仕事をその後も継続してキャリアの専門性とする人が、外資には多いように思います。つまり、20代で人事の仕事を経験した人の多くは、近い将来、人事部長になることを目指すということになります。早い人であれば、30代半ばから人事部長を経験し、それ以後20年、30年とずっと人事部長を複数の会社で歴任するようなキャリアを繰り返すことになります。

35歳くらいを境に、マネジメント経験も問われるようになります。実務に強い管理職であることが求められ、現場から離れた管理職タイプの人は、外資キャリアは向きません。また、いくら専門性が高い仕事をしているとはいっても、外資の部長クラスともなれば、マネジメントチームのメンバーの一員として、会社全体の経営を見渡せる素養が必要とされます。つまり、専門分野を持ったジェネラリストであることが求められるのです。

定年を迎えられるかどうかは運次第

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リタイヤのこともイメージしておく

転職社会で腕を鳴らしたやり手であったとしても、さすがに50代半ばを迎えたあとは、外資の転職社会では、新たな転職先を探すことに苦労するようになります。つまり、50代半ばで万が一、会社都合で退職することになった場合、転職先を探すことは容易なことではないということです。昨今、60歳どころか、65歳や70歳まで働くことを希望する人が増えていますが、外資の環境では定年まで働けるかどうか、もしくは定年延長ができるかどうかは、まさに運次第というのが現状であるように思います。

まれに50代後半になっても高給をもらって社長職や部長職にとどまる人もいますが、多くの人は50代の半ばを過ぎたタイミングで転職社会からは去ることになり、それ以降は専門分野のコンサルタントとして自営の道を歩むか、なかには早期退職をして、引退生活に入る人もいます。

外資キャリアを選択するということは、こうした外資系企業の就労環境、企業カルチャーを理解し、中長期的な将来のキャリアビジョンをしっかりと持って、日々のスキルアップ、人脈構築を行っていくことが求められています。こうした未来を不安定と取るか、それとも柔軟性がある魅力ある未来ととらえるか、それはその人次第となります。

総合的に見て、今、外資キャリアを注目する人が増えていることだけは間違いなく、今後日本社会、そして日本人のグローバル化がより進む中で、一層際立ってくることでしょう。

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