フレーズを選択しながら音楽を組み立てていくMobile Music Sequencer
音楽制作ソフト=DAWというように思い勝ちな昨今ですが、iPadやiPhoneはDAWがすべてではないことに改めて気づかせてくれます。今年2月にYAMAHAからリリースされ、5月に早速Ver2へとメジャーバージョンアップを図ったMobile Music Sequencerは、まさにそんなアプリです。現代版QY10などといわれているこのアプリは、完全にMIDIで完結するシーケンサで、あえてオーディオは扱わないという設計。またトラック数も8つと限定しているので、最近のDAWと比較すると明らかに自由度は低いのですが、かえってそこが魅力になっているユニークなアプリです。
基本的には数多く用意されているMIDIのループフレーズを選んで並べていき、そこにコードを割り振っていくことで曲にしていくというものなのですが、単なるループというのではなく、LOOP REMIX VARIATIONSという機能によって、自由にブレークやフィル、ロールなどのバリエーション展開ができるのが特徴。
内蔵されている音源も、シンセサイザとして自由に音色作りができるし、エフェクトも搭載しているから、かなりマニアックに作りこんでいくことも可能です。
先日DTMステーションの記事で、開発者にインタビューをしたところ、初めて使ったシンセサイザがEOS B500でそれへの思い入れもあって、その現代版のような形で生まれたのだとか……。Ver2ではiPadだけでなくiPhoneでも利用できるようになったり、AudioBusに対応するようになるなど、かなり強化が図られているようです。
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