理学療法士/理学療法士とは・試験について

理学療法士の養成校卒業後の就職について

不況に強いと言われる医療職ですが、理学療法士の就職状況はどのような状態なのでしょうか?

野田 卓也

執筆者:野田 卓也

理学療法士試験ガイド

理学療法士の就職先

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就職先に悩むことはないでしょうか?


理学療法士の養成校を卒業し、就職する場合、大半の方が学校に届く求人票から就職先を決めます。

その就職先についてですが、病院、クリニック、介護保険施設が最も多く、続けてそれらに付随するデイケア・デイサービスが多いようです。また、最近では、訪問リハ分野の新卒募集も出てきています。

その他、新卒募集については少ないものの、就業場所として、児童福祉施設、身体障害者施設、スポーツ・フィットネス施設で働く理学療法士もいます。

これだけ多くの施設があると、給与面について気になるところですが、各職場個々の状況で違いますので、 一概にひとくくりにすることはできません。

なお、職場規模別の状況を理学療法士の年収と給料 ~世代と性別の差~にてご案内していますので、よろしければ参考にしてみてください。

理学療法士の急増が及ぼす就職への影響

超高齢化社会に突入している日本にとって、主に身体の運動機能維持、回復に関わる理学療法士の存在は世の中に必要なものです。

近年、国もその重要性を重視し、養成校の認可数を増やした結果、年を追うごとに理学療法士の人数は増えていき、平成24年の理学療法士の数は10万人を超えました。平成14年の理学療法士の人数が3万3415人ですから、10年間で7万人近く増えており、急増していることがよくわかります。

基本的にどんな業界でも、仕事は需要と供給のバランスの元に成り立っています。需要という点で、多くの理学療法士を必要とする現状はあるのですが、それを上回る供給が生まれ始めているのも現実です。

就職は厳しくなる?

おそらく、ここまでのお話で『今後、就職は厳しくなるのか?』という不安が生まれていると思います。あくまで私見ですが、厳しくなると考えておいたほうがよいのは確かです。

例えば、就職先を選ぶ時に、診療分野や給与面、休日数や立地など、さまざまな自分なりの条件があると思いますが、その条件を重視し、こだわりをもって希望の職場を探すとなると、すでに難しくなりつつあります。

逆に言うと、条件にこだわりすぎなければ、まだまだ求人数は足りているという現状ですが、そうなると、『自分が住んでいる地域を離れても問題ない』もしくは、『給与面にそこまでこだわらない』など、ある程度、自分なりに妥協点を考える必要が出てきています。

就職はなくならない?

現状のまま、毎年、理学療法士が1万人単位で生まれていけば、近いうちに就職先は確実に埋まっていくでしょう。しかし、期待させるわけではないですが、簡単にそうとも言い切れない要素もあります。

というのは、理学療法士が主に働く医療・介護分野は、政治、行政手動の社会保険制度に大きく左右されるためです。

理学療法士の年収と給料 ~今後の見通し~にて述べましたが、給与面に関して、厚生労働省が算定する診療報酬の影響は大きいです。また、それと同様に理学療法士の働く場所についても厚生労働省の方針が大きく作用します。

現在、医療・介護分野は病院、施設等で過ごす療養期間を短くし、在宅復帰を支援する、在宅ケアにシフトし始めており、訪問看護や訪問リハビリ分野の強化が進められています。

その方針から、訪問リハビリテーションという分野で理学療法士が今以上に必要になるというのはご理解いただけると思います。また、社会保険制度における公的負担を減少させるため、予防分野において活躍の場を期待する声もあります。

いずれにしても、国の方針ひとつでその立場に大きな変化が出るのが、医療・介護職の特色でもあります。そのため、今後、国民の健康維持増進のために、理学療法士の専門性をどのような場所に活用していくのか? 国の政策に期待しつつ、今後の展望を見守りたいところです。

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※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。

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