高額ランチの「選民意識」を罵る人々
いや、わかっているのだ、我ながらエグいタイトルだなーと思う。ママ友界におけるカースト(階層身分制度)だと? またそんなトンデモワードを拾ってきて煽ろうとしているんだろう、最近記事更新が停滞していたからページビューを稼ごうとしているんだな意地汚いヤツめ、と私が読者だったら即眉間に皺を寄せて、庭でゲジゲジでも見つけたときのような顔をしてみせるだろう。なので、お気持ちはとてもよくわかります。「ママ友同士のランチで8000円のコースを設定し、困る一般人ママを見てほくそ笑むセレブママ」というトピックをSNS上で見かけた時も、私はそんな顔をした。同じように不愉快を感じたのだろう、「高額なランチを普通に食べられる『ワタシタチ』という派閥を構成し、不可視なドレスコードや持ち物やや夫の職業や住まいなどの記号で選別して、カースト上位グループを保守する見栄っ張りの子連れ専業主婦たち」をたくさんのひとが罵っていた。
8000円ランチの退屈
あったりまえだーなー。そんな心根の貧しい勘違い女の行いを耳にしていい気持ちになるひとはいない。まず子連れだ専業だ以前の問題で、そもそもひとと付き合うにあたり、このご時世に大人のクセして排他的なのはバランス感覚に欠けて、人間的な魅力を感じない。「分不相応」を選ぶというのは、即ち色々な点で「折り合わせる」マーケティングがヘタということなので、人付き合いのセンスがいまいちよろしくないのだと思う。想像力とか配慮に足りないあたりからも、視野が狭そうだし、話題もなんだか退屈そうだ。我慢して付き合っているうちにお互いの感じ悪さと違和感が積み重なって行き詰まり、そのグループ自体が空中分解するニオイがぷんぷんする。
ダンナのふんどしで相撲取ってるうちに時代の趨勢からかい離してうっとうしい感じになっちゃったバブル女を彷彿とさせて、女のモデルとしては正直古いのだ。「えっ、イマドキまだそんなのがいるのか。釣りじゃないとしたらそいつぁ貴重かも」という感想さえ持つのである。
なんでそんな激しくつまんなさそーな女たちとメシを喰うのに8000円も払うのか。当然、払わないでしょう。8000円にはもっと実のある使い方がある。ブックオフで大人買いとか。