飾って眺めることを楽しむ
Sさん宅のインテリアは、北欧モダンやカフェスタイルと言ったような一般的な表現では伝えきれません。場所ごとにイメージが違うようでいて、統一感のある仕上がりがSさんらしさということなのでしょう。たとえば、玄関は大人が二人立ったら満員といったコンパクトなスペースですが、ここも収納とディスプレイが溶け合うSさん流のまとめ方が活きています。小さな下駄箱には整然と無駄なく靴が収められ、タタキの一角には木製ラックで二人の靴がきちんと並べられています。テラコッタの床とラックとの相性がピッタリ。下駄箱カウンターの上の賑やかな飾り付けは、Sさんらしさ満載で微笑ましいスペースです。トイレには動物系のコレクションが静かにディスプレイされていいて、ホワイト中心の爽やかな空間に仕上がっています。
暮らしを豊かに彩る
Sさん夫妻は、それぞれが「住」と「食」への関心が高く、それがそのまま仕事につながっているそうです。美術を学んでいた妻Kさんのお気に入りは、アンティークショップにあるような飾り棚に収められ、寝室に置いてあります。リビングにはメンズコーナー、寝室にはガールズコーナーといった具合に、お互いの感性や好みを尊重し合っている様子が伺えます。Sさんの会社ではドレスコードが個人の判断に任されているため、カジュアルな服で出勤することが多いそうです。それだけに、コーディネートのセンスがひと目で分かるので、服の数が増えてしまいがち。「クローゼットの1/3、いや1/5を妻の服のスペースにしました」と語るSさんは、服を減らすのが難しい様子。妻Kさんは「今はマタニティ服しか着られないから」とは言うものの、ベビー服に場所を譲る時が近付いています。
「さらにおもちゃの収納についても二人で考えていきたい」。そう語るSさん宅の今後の変化が楽しみです。