スキューバダイビング/スキューバダイビングとは

ダイビングにはライセンスが必要?Cカードと講習内容

本格的にスキューバダイビングを楽しもうと思ったら、講習を受けてCカードを取得する必要があります。Cカードとは何なのか、講習はどのような内容なのか、詳しく解説します。

鴫谷 隆

執筆者:鴫谷 隆

海洋環境問題・スキューバダイビングガイド

ダイビングにはライセンスが必要

スキューバダイビングを始めるにあたり、「ダイビングがどのようなものなのか、ちょっと試してみたい」という方は、体験ダイビングに参加するという方法もありますが、本格的にダイビングを楽しもうと思ったら、講習を受け、Cカードを取得する必要があります。というのも、ダイビングの舞台となる水中世界は、普段私たちが生活している陸上生活とは環境が異なり、安全に楽しむためにはさまざまな知識やスキルを身につけなければならないからです。

Cカードはダイビングに必要な知識&スキルを身につけた証

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ダイビング教育機関PADIの「オープン・ウォーター・ダイバー」のCカード。ダイバーとして最低限必要な知識とスキルを身につけている証となります。


Cカードは「Certification Card」の略で、日本語にすると「認定証」。ダイビング教育機関(指導団体とも呼ばれます)による講習プログラムを受講し、ダイビングを楽しむうえで必要な知識とスキルを身につけた証として発行されます。よく「ダイビングライセンス」と呼ばれますが、発行するダイビング教育機関は民間の団体なので、国家資格(免許)ではありません。

とはいえ、その効力は絶大で、ダイビングリゾートの施設を利用したり、タンクをレンタルする際にはこのCカードを提示することが求められ、ない場合はダイビングすることができません。また、世界中にはさまざまなダイビング教育機関がありますが、知名度の低い(認知されていない)教育機関のCカードだと、受け入れてもらえない場合もあるので、注意が必要です。

講習の内容は「学科」+「実技」

Cカードを取得するための講習は、「学科」+「実技」で構成されており、ダイビング教育機関によって認定を受けたインストラクターによって開催されます。

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「学科講習」では、マニュアルやDVDを使用して、ダイビングに必要な知識を身につけます。


学科講習は、ダイビングに必要な知識を身につける場。マニュアルを読み、DVDを見ることで、陸上と水中の環境の違いや、ダイビングに必要なスキル、万が一のトラブルの際の対処法など、数多くの知識を身につけます。レクチャールームでインストラクターが指導するスタイルのほか、マニュアルやDVDで自習するスタイルもあります。

最近ではPADIの「eラーニング」のようにパソコンやスマホで受講できるデジタル教材も用意されているので、好みに応じて選択するといいでしょう。途中でクイズ、最後にテストがあり、理解度が試されますので、わからない部分は確認しながら進めること。短時間で知識を詰め込むのではなく、自分に合ったペースで確実に理解していくことがおすすめです。

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ダイビング器材のセッティング方法など、必要なスキルが自信を持ってできるようになるまで、時間をかけて練習することをおすすめします。


実技講習は、プールや湾内の浅瀬などコンディションの穏やかなところでスキルの練習をする「限定水域講習」と、そこで身につけたスキルが実際の海でも問題なくできるかを確かめる「海洋実習」の2ステップ。

「限定水域講習」では、ダイビング器材のセッティングの仕方や浮力のコントロール方法といった基本スキルのほか、水中で呼吸ができなくなってしまったときの対処法など、万が一のトラブルの解決方法も学びます。そこで身につけたスキルが、実際の海でも問題なく実践できるかを確かめる場が「海洋実習」。スキルの確認をしながら海の世界を楽しみ、達成条件を満たすとダイバーとして認定されます。

Cカード取得は「ゴール」ではなく「スタート」

大切なのは、Cカード取得は「ゴール」ではなく「スタート」ということ。Cカードを取得することを目的(ゴール)にしてしまうと、ややもすると「なるべく安く簡単に手に入れたい」と考えがち。

でも、料金の安さや日数の短さで講習を選んでCカードを取得したとしても、不安や疑問を持ったままでは、その後ダイビングを楽しむことができず、結局は海から遠ざかってしまいます。Cカードはあくまでもダイビングで海の世界を楽しむためのパスポートであり、そこからどのようにダイビングライフを楽しんでいくかが重要なのです。

そう考えると、Cカード取得後に安心してダイビングを楽しんでいけるよう、しっかりとした講習を受けることがおすすめ。自分で納得がいくまで講習を受け、知識・スキルに自信を持つことができるようになれば、その後のダイビングライフもスムーズに進みます。くれぐれも料金の安さや日数の短さに惑わされず、内容の充実した講習を選ぶようにしましょう。

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