ダイビングの「バディ・システム」とは?

「バディ・システム」はダイビングでの水中トラブルを避けるための基本!

バディと潜ることで、ダイビングはより安全&快適になります

すでにダイバーの方はもちろん、ダイビングをしたことがない人でも「バディ」という言葉は聞いたことがあると思います。「バディ(buddy)」とは2人1組の相棒のこと。ダイビングでの「バディ・システム」は、「必ずバディと呼ばれるパートナーと一緒にダイビングをして、最初から最後まで互いの近くにいるというシステム」と定義されています(PADIのオープンウォーター・ダイバーマニュアルより)。

バディとダイビングすることには3つのメリットがあります。
1)実用性
重いタンクをつけたBCDを背負うときや、手すりのない場所でフィンをはくときなど、バディの手を借りることができれば、とても便利。自分ひとりで行なうよりも、楽にできます。
2)安全性
ダイビング前の器材チェックをお互いに行なったり、ダイビング中に深度や時間、タンク内の残りの空気量などを確認し合うことで、ダイビングの安全性をより高めることができます。また、水中で呼吸する空気がなくなるなどの万が一の緊急事態の際も、バックアップとして大きな役割を果たします。
3)楽しさ
誰かと一緒にダイビングをすることで、楽しみは倍増します。ダイビング中に感動と経験を共有し、ダイビング後にその話で盛り上がるのは、何よりも楽しい時間。ダイビングを通してたくさんの新しい友人を作ったという人もたくさんいます。

こうしてみると、「バディ・システム」は、ダイビングを安全かつ快適に楽しむ上で、欠かすことのできないシステムということがわかります。

<目次>  

「バディ・システム」手順の基本

これらのメリットを実現するために、「バディ・システム」手順の基本として、以下の9項目が挙げられます。ダイビング前に、これらの項目をバディとあらかじめ打ち合わせておくことで、ダイビングの安全性、楽しさを最大限に得ることができるのです。

1.エントリーとエキジットの場所、および方法
2.潜るコース
3.ダイビングする予定の時間と最大深度
4.水中でのコミュニケーションの方法
5.タンクの残りの空気がどれくらいになったら戻り始めるか
6.お互いに離れ離れにならないようにするための方法
7.もし離れ離れになってしまったときの対処法
8.緊急時の手順
9.ダイビングの目的


大切なのは、一緒にダイビングの計画を立て、計画通りに一緒にダイビングするということ。ダイビング中は、必要なときにいつでもお互いを手助けできるよう、すぐ近くにいなければいけません。

また、ダイビング前にお互いの器材をチェックし合うことも大事な手順。必要な器材がそろっていて、すべての器材がきちんと動作し、万が一の際には自分が使うことになるバックアップ空気源(オクトパスなど)も問題ないか。バディを助けると共に、自分自身を助けることにもなりますので、しっかりと実践しておきたいところです。
 

正しい「バディ・システム」を実践しましょう

このように非常に重要な「バディ・システム」なのですが、今の日本のダイビングシーンを見ると、必ずしもきちんと機能していない面も見受けられます。もちろん、ほとんどのダイバーが、ダイビングの際にバディを決めて潜っていると思います。ただし、上記に挙げたようなバディ・システムの基本をきちんと実践しているダイバーはどれくらいいるでしょうか?

日本のダイビングショップのツアーを見ると、よく言えば手厚いサービス、悪く言えば過保護。バディとして自立できておらず、それぞれがカルガモの親子のようにインストラクターやガイドの後ろにゾロゾロとついていく姿をよく見かけます。バディ同士で深度、時間、残りの空気量の管理をすることもなく、すべてがインストラクターやガイドまかせ。当然、何かトラブルが発生した際も、アシストするのはバディではなく、インストラクターやガイドという状況になっています。形だけバディを決めていても、システムとしてほとんど機能していない可能性があります。

これは、ダイビングの安全を考えたときに、とても大きな問題です。もし、インストラクターやガイドが目を離しているときにトラブルが起こってしまったら・・・。もしインストラクターやガイドと水中ではぐれてしまったら・・・。それでもきちんと対処し、無事に帰ってくるためには、前述したような「バディ・システム」をしっかりと実践する必要があります。

ダイビングツアーでのインストラクターやガイドは水中の案内役と考え、安全管理は自分たちバディでしっかりと。ダイビングのすべてをバディと一緒に計画し、お互いにサポートし合い、いざというときにもバディで対処できるように準備しておくことがおすすめ。皆さんもぜひ、インストラクターやガイドに「おんぶに抱っこ」ではない、しっかりと「バディ・システム」を実践できる、自立したダイバーを目指しましょう!

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