定年・退職のお金/定年後の仕事と働き方

改正高年齢者雇用安定法で老後資金に余裕が生まれる?(2ページ目)

60歳で定年退職だが年金支給は61歳から。再就職先のアテはないし、どうしよう……。そんな問題を一挙に解決(?)するのは「改正高年齢者雇用安定法」です。30歳代から準備する必要があるとも言われる老後資金ですが、この改正は老後資金にどのような影響を及ぼすのでしょう。

大沼 恵美子

執筆者:大沼 恵美子

貯蓄ガイド

  • Comment Page Icon

経過措置に注意!

「改正高年齢者雇用安定法」に対応して継続雇用制度を導入した企業に対しては、65歳前に特別支給の老齢厚生年金(報酬比例部分)の支給開始年齢に達した人に対する経過措置が設けられました。

それは「平成25年3月31日までに労使協定により継続雇用制度の対象者を限定する基準を定めていた場合、老齢厚生年金の報酬比例部分の支給開始年齢以上になった人に対しては、平成25年3月31日までに定めた基準を利用しても差支えない(「改正高齢者雇用安定法Q&A」Q3-2(厚生労働省))」と言うものです。

(財)行政研究所の「改正高年齢者雇用安定法への企業の対応アンケート」(2013年1月18日)によると、「労使協定により継続雇用制度の対象者を限定する基準を設けている企業」は85.5%で、経過措置を利用する予定は65.3%でした。特別支給の老齢厚生年金(報酬比例部分)の支給開始年齢に到達すると、状況によっては継続雇用対象外となることもありえるわけです。これは肝に銘じておきましょう。

「改正高齢者雇用安定法」の経過措置と年金支給開始年齢の関係図

東京労働局作成のリーフレットを基に2013年4月22日に筆者が作成


>>老後資金の備え方にはどう影響する?詳しくは次ページで

  • 前のページへ
  • 1
  • 2
  • 3
  • 次のページへ

あわせて読みたい

あなたにオススメ

    表示について

    カテゴリー一覧

    All Aboutサービス・メディア

    All About公式SNS
    日々の生活や仕事を楽しむための情報を毎日お届けします。
    公式SNS一覧
    © All About, Inc. All rights reserved. 掲載の記事・写真・イラストなど、すべてのコンテンツの無断複写・転載・公衆送信等を禁じます