免除期間、滞納期間の保険料は払ったほうがよいの?
「免除してもらっていた保険料を払った方がよいでしょうか?」学生の免除期間については、年金を受け取るのに必要な「期間」に加えることができるものの、年金額には反映されません。
直近2年間については、さかのぼって保険料を納付することも可能ですから、払えるのであれば(滞納していた場合は特に)払っておきたいですね。
その他、「就職のため、引っ越しました。住所変更の手続きはどうすればよいですか?」という質問も受けることがあります。
住所の変更については、会社が行う入社時の厚生年金加入手続きの際に、新しい住所で届け出をしますので、ご自身では特に手続きは不要です。
保険料はいったいいくらぐらいかかる?
前述したとおり、厚生年金は給料から天引きされます。通常は来月に支払われる給料から天引きがスタートしますが、気になるのが保険料額だと思います。所得に関係なく保険料が一律である国民年金と違い、厚生年金の保険料は給料額(交通費も含む)に一定の率を掛けて算出します(実務上は、給料額を標準報酬月額等級に当てはめて計算をします)。従って、給料額が高ければ高いほど(一定の上限アリ)保険料が高くなる仕組みとなります。
さて、大卒初任給が約20万円と言われています。月給20万円と通勤交通費が1万円、合計21万円の厚生年金保険料はいくらになるか計算したいと思います。
月給21万円の人は標準報酬月額等級に当てはめると22万円となります。22万円に保険料率(16.766%(平成24年9月~平成25年8月))を掛けたものが保険料です。
22万円×16.766%=3万6885円
「月3万7000円!?」「高い!」と思われた方もいると思います。ただ、実際に給料から天引きされるのは半額の1万8443円です。残りの半額は会社が負担しているからです。
給料からの天引きは、この他、以下のもの等があります。
・健康保険料
・所得税
・住民税(通常は翌年から)
「思ったより手取りが少ない」と驚かれるかもしれません。先ほど滞納期間、免除期間の保険料を払ったほうがよいと書きましたが、思いのほか手取り額は少なくなりますから、手取りを確認して無理のない範囲で納付を検討してくださいね。
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