年金/遺族年金の仕組み

旦那様を亡くした奥様。私は遺族年金をもらえるの?(2ページ目)

未支給年金についての相談例をもとに、遺族年金を請求する場合の手続きや金額について解説します。

綱川 揚佐

執筆者:綱川 揚佐

年金ガイド

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遺族年金はいくらもらえるの?

遺族年金としては約85万円になりそうです。これに加え、ご自身の年金約100万円がありますから、約185万円が今後の奥様の年金と言うことになります。計算は次のようになります。

  1. 遺族年金の本体部分 : 亡くなった人の受け取っていた老齢厚生年金の報酬比例部分の4分の3
  2. 経過的寡婦加算 : 生年月日によって決まっている額が加算されます

旦那様の老齢厚生年金は約120万円。厳密には少し細かい話になるので割愛しますが、「1」はざっくり、120万円×3/4=90万円となります。「2」は奥様の生年月日だと、経過的寡婦加算は年額25万3000円です。「1」と「2」を合計して、約115万円が遺族厚生年金の本来額となります。

「さっきの金額と違う!」と思った人も多いと思います。実は、遺族年金を受け取る人が老齢厚生年金を受け取っている場合、自身の老齢厚生年金が優先支給となり、その分遺族年金は支給停止となる仕組みとなっています。

奥様はご自身の老齢厚生年金が約30万円ありますから、その分は遺族年金から差し引きということになり「115万円-30万円=約85万円」となるわけです。

遺族基礎年金については、成人していない子どもはいないとのことなので、不支給となります。
遺族年金イメージ

遺族年金イメージ

これまでご自身が受け取っていた約100万円はそのまま継続して受け取れるので、合計約185万円となります。

いかがでしょうか。よく、遺族年金は4分の3といわれますが、あくまでそれは遺族年金本体のこと。トータルで計算すると夫婦2人分の年金の6割程度になってしまう場合が多いようです。老後の生活設計のために頭に入れておいてください。

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