撮った写真と色が違う?!
最近ではデジイチやミラーレス一眼など、高品位なデジカメ写真を楽しむユーザーが増えていますね。でも、パソコンモニタやテレビに映すと、「色が違う?!」って事はありませんか?写真は感動した光景をそのまま残しておきたいもの。カメラにこだわるなら、正確に表示できるモニターの「品質」や「性格」にも注意が必要です。
では、なぜ「色が違う」という事態が起こるのでしょうか? カメラ自体の設定にもよりますが、一般的なカメラやモニターは、実際に見て感じた色よりも強調されがちな脳の「記憶色」に近づけたり、鮮烈な印象を与えられるよう、色をより鮮やかに見せようとする「画作り」を施します。よって、カメラや映像に対して目の肥えたユーザーやプロがテレビの標準的な映像を見ると、大抵は不自然に強調されたように感じるのです。例えば南国の青い空や海が絵の具で塗ったかのような「真っ青」に、新緑の萌えるような緑が「蛍光色」に見えたり……。
鑑賞するだけなら致命的な問題はありませんが、趣味人ならオリジナルに近づけたいもの。まして、画像の調整や編集を行うユーザーの場合、なおさら、データと表示の一致は重要です。
映画は「制作者の意図」を第一に
映画作品は、その映像に制作者の意図がギッシリと詰まっています。例えば映画「マトリックス」の回想シーンでは、緑色のトーンで「それ」と分かります。また、北野武監督の映像全体が青味がかった色使いは「キタノブルー」と呼ばれるなど、制作者のこだわりも多く見られます。このような、制作者が込めた独自の色彩を、視聴者が好みで記憶色に調整してしまっては、作品の意図を理解するのが難しくなってしまいます。我々ユーザーは制作現場のオリジナルを見る機会がありませんが、オリジナルの色調に近づくには、制作基準に沿った調整で解決できます。
この点、新ビエラの高画質モデル「VT60シリーズ」(プラズマ)と「FT60シリーズ」(液晶)は、色の再現範囲である色域を、ブルーレイやデジタル放送で適用されている制作基準の「BT709」に設定する事が可能になりました。
基本性能として、「VT60シリーズ」と「FT60シリーズ」は、色の再現範囲が「BT709」よりも広く、映画館のデジタルシネマに近い深く濃い色彩の表示も可能です。
色鮮やかな映像も楽しいですが、お気に入りの作品なら、「BT709」を選択し、一度は制作者の意図を確認しておきたいものです。また、鮮やかな色調と、制作基準に近い色調の両者を設定で選べるのは、「VT60シリーズ」と「FT60シリーズ」の魅力と言えるでしょう。
アプリでスマートに映像調整
パナソニックは、iOS端末やAndroid端末で「ビエラ」の操作が可能なアプリ「VIERA remote2」を無償で提供しています。さらに「VT60シリーズ」と「FT60シリーズ」では、「VIERA remote2」に含まれる「Smart Calibration」機能が利用でき、基本的な映像調整項目はもちろん、カラーチャートを見ながら各色のポイントを任意に調整したり、ガンマやグレースケールトラッキング(色温度を10ポイントで調整可能)もグラフを見ながら詳細に調整する事が可能です。■『VIERA remote2』の映像調整画面 (iPad)
アプリでの調整は、視覚的に分かり易いだけでなく、テレビ画面を邪魔することなく手元の端末で確認と操作が可能なので、測定器を用いた高度な調整にも対応できます。
まとめ
スマート家電を牽引するパナソニックは、テレビもスマート化や多機能化で注目を集めていますが、基本画質もアップしています。プラズマテレビ「VT60シリーズ」は、黒のより深い沈みと明るさアップで、見た目のコントラスト比もさらに向上しています。液晶テレビの「FT60シリーズ」は、液晶テレビで気になりがちな黒の浮きが抑えられ、暗室に近い環境でも黒の表現が良くなっています。そのような基本性能の向上に加え、「Smart Calibration」による調整が加わり、マニアックなユーザーも満足できる製品に仕上がっています。高品位な映像に興味のあるユーザー、カメラや映画ファン、映像マニアにお薦めしたい期待の新製品です。
■65型 プラズマ
■55型 プラズマ
■60型 液晶
■55型 液晶
■47型 液晶
■42型 液晶