DTM・デジタルレコーディング/シンセサイザー活用ノウハウ

マニアックなソフトシンセを使いこなせ!

KORGのMS-20 miniが発売され、ArturiaのMINIBRUTEがヒットするなど、2013年はアナログシンセブームといった様相を呈してきましたが、ソフトシンセならではというマニアックな音源もいっぱいあるので、紹介してみましょう。

藤本 健

執筆者:藤本 健

DTM・デジタルレコーディングガイド

超マニアックな音源、Rob PappenのBLUE

Rob Pappen

Rob PappenのBLUEのエントリー版、BLUE LE

Rob Pappen(ロブ・パペン)というオランダのソフトシンセメーカーをご存知ですか?以前はクリプトン・フューチャー・メディアが、現在はディリゲントが国内の代理店として販売しているもので、BLUE、PREDATOR、SubBoomBass、BLADE……といった、結構独特な音源がいろいろと揃っています。

あまり聞いたことがない……という人も多いとは思いますが、これは同社の代表であり、開発者であるRob Pappenさんの名前が、そのまま会社名になっているんですね。

なかでもプロミュージシャンに受けているのがBLUEというソフトシンセです。6つのオシレータを組み合わせて使う音源であり、そのオシレータの出力を横に並べてミックスして重厚な音を作っていくことができるだけでなく、組み合わせてリングモジュレータのような変調を行ったり、FM音源として掛け合わせていくという使い方も可能となっているのです。

もちろん、フィルターをいろいろと設定したり、エンベロープを自在に設定するなど、自由度が極めて高く、シンセ好きにとってはたまらない音源だと思います。実売価格21,800円程度で、ここまでの音作りができるのであれば、かなり安いように思うのですが、先日、日本国内限定という形で、BLUE LEというソフトが新たに発売されました。

こちらも音源システム的にはまったく同じなのに5,980円という低価格。プリセットは1,000以上あり、オイシイ音色はここにすべて使っています。そのため、プリセット派にとっては、これで十分といえるソフトシンセなのです。ただし、前述のアルゴリズムの変更などはできないので、マニアックに使いこなすのであれば、上位版のBLUEのほうがいいのかもしれませんが……。いずれにせよ、ぜひ覚えておきたい製品です。

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