「アタッチメント」とは、3歳までの育児のマストアイテム
アタッチメントは子どもにとって一番の心の栄養
Attach(アタッチ)とは、ピタッとくっつくことを意味し、ここでは、「子どもがある特定の人にだけ示す情緒的な結びつき」のことを指します。
早速、身近な例を使って、アタッチメントとは何かを分かりやすくご説明しましょう。
子どもは抱っこが大好きです。でも誰に抱っこされても嬉しいのかというとそうではありません。
「ママに抱っこしてもらうと安心しちゃう」
「パパに抱っこしてもらうとご機嫌になっちゃう」
のように、”誰が”してくれるかが大事ですよね。「ママ、抱っこ!」「パパ、抱っこ!」は、ママやパパにアタッチメントをしているから出る言葉。アタッチメントをしている人に抱っこしてもらうから嬉しいのです。
アタッチメント=子どもがある特定の人にだけ示す情緒的な結びつき
なんとなく感覚がつかめたでしょうか?
「三つ子の魂百まで」という言葉も、以前ほど聞かれなくなりました。確かに、3歳までにその子の全てが決まるわけではありません。そうは言っても、人生の始まりの3年間は、その子の一生の土台になることには変わりません。やはりとても大事な時期なのです。
子育て心理学の視点から見ても、3歳までの子育てでもっとも大切なものは何かと聞かれたら、「アタッチメント」と答えるでしょう。なぜなら、どれくらいしっかりしたアタッチメントができるかによって、その子のその後の人生が大きく変わってくるからです。
子どもとアタッチメントの年齢ごとの変化
ここで、アタッチメントが育まれるステップを、過去のデータを用いて月齢ごとに追っていきましょう。- 人見知りの時期をちょうど越えた10ヶ月前後の赤ちゃんでは、ママだけにアタッチメント派が41%だった
- その子たちが18ヶ月になる頃には、ママだけ派は13%にまで減り、75%の子が、パパにもアタッチメントを示した
- その後は、着実にアタッチメントの相手を増やしていった
- ステップ1: ママ
- ステップ2: パパ
- ステップ3: ママ、パパ以外の人々
0~1歳半はママとパパのアタッチメントを育む時期
シンプルにストレートに「大好き」を伝えるのが一番
ここでは「アタッチメント」という専門用語を使いましたが、難しく考えることはありません。この時期の子育てでもっとも大切なことは、まぎれもなく「愛情」です。そして、アタッチメントの材料も「愛情」です。
だから、ママが自信と確信を持って、愛情を注いでいれば、自然にアタッチメントが育まれ、その絆はどんどん強くなっていきます。その際、周囲のママとやり方が違っても大丈夫!あなたなりのやり方で「ママはあなたを愛しているよ」を伝える。それこそが最高の子育てであり、そんなママが子どもは世界で一番好きなのです。
ここに「周りのママとやり方が違っても大丈夫」と書いたのは、この時期のママはただでさえ揺れやすく、周りのやり方や育児書に書いてあることがつい気になってしまうからです。
「ママはあなたを愛しているよ」を伝えるのに理由は要りませんね。育児書のノウハウよりも、ママ友の育児情報よりも、「ママはあなたが大好きなの」をストレートに伝えるのがお子さんにとって一番の心の栄養です。だから、ママは自分のやり方を信じ、「大好き」を伝えていきましょう!
ここでは0~1歳半のアタッチメントについてご紹介しました。1歳後半から3歳までのアタッチメントのポイントは、「その数を広げること」にあります。
「1歳半~3歳:アタッチメントを広げていく時期」の記事で詳しく触れていますので、ぜひご参照ください。
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