そして、瑞々しい草が生い茂る春から夏は山羊たちが青草をたっぷり食べるので、ミルクの風味がとても良くなります。その美味しいミルクを使って作られるのがシェーヴルチーズ。
今回は、春~夏が旬の美味しいフランス製山羊乳チーズ、シェーヴルチーズについてご紹介したいと思います。
<目次>
・主な産地
・AOCを取得しているシェーヴルチーズ
・製法
・バラエティー豊かな形
・味わい
・香り
・食べ方
・合わせるワイン
・保存
主な産地:フランスロワール河流域、ローヌ河流域
時代は8世紀。アラブ系のサラセン軍がフランスまで侵攻。しかし、ロワール地方、トゥール・ポワティエ間の戦いで敗れたサラセン軍。食料として連れて来ていた山羊を置き去りにして逃げ帰ってしまったため、このロワール河流域に山羊と山羊乳チーズ作りの技術が残りました。フランス、ロワール地方でシェーヴル作りが盛んなのは、この戦いが原点なのです。AOCを取得しているシェーヴルチーズ
フランスで、AOC(原産地呼称統制)を取得しているシェーヴルは、2013年3月時点で以下の14種です。(右の年号はAOC取得年)- プーリニィー・サン・ピエール(Pouligny Saint Pidre/ロワール、1972年)
- セル・シュール・シェール(Selles-Sur-Cher/ロワール、1975年)
- シャヴィニョール(Chabignol、2009年に“クロタン・ド・シャビニョール”より名称変更、ロワール、1976年)
- サント・モール・ド・トゥーレーヌ(Saint-Maure de Touraine/ロワール、1990年)
- シャビシュー・デュ・ポワトー(Chabichou du Poitou/ロワール、1990年)
- ロカマドゥール(Rocamadour/南西地方、1996年)
- ヴァランセ(Valencay/ロワール、1998年)
- ペラルドン(Pelardon/ラングドック、2000年)
- ピコドン(Picodon/ローヌ、2000年)
- シュヴロタン(Chevrotin/サヴォワ、2002年)
- バノン(Banon/プロヴァンス、2003年)
- マコネ(Maconnais/ブルゴーニュ、2006年)
- リゴット・デ・コンドリュー(Rigotte de Condrieu/ローヌ、2009年)
- シャロレ(Charolais/ブルゴーニュ、2010年)
日本で手に入る、その他のシェーヴルは例えば以下の通り。どれも、個性的な形やアレンジが素敵ですね。