美肌が遠のく、5つのNG角質ケア
角質ケアコスメは一度にあれもこれも使わないで
肌が硬い気がする、ゴワゴワする、ザラつきがある、透明感がない、ニキビができやすい……これらの自覚症状は肌のターンオーバーが乱れ、角質が厚くなっている可能性があります。なめらかな明るい肌を取り戻すために角質ケアは効果的ですが、実は良かれと思って実践していても反対に悪い影響を与えてしまっている可能性も。以下の代表的な5つ、あなたは大丈夫でしょうか?
1.角質ケアの重ね使い
角質肥厚にアプローチするアイテムはたくさんあり、酵素入り洗顔料、スクラブ、クレイマスク、ふき取り化粧水、角質柔軟美容液、ピーリングなど、使用法や使うタイミング、ケアの頻度などさまざま。肌への優しさを考慮していることがほとんどで、能書どおりに使っていれば、効率よく角質をケアできるものばかりです。
ただし、より高い効果を期待して、一回のケアのなかでいくつものアイテムを組み合わせて使うことはNG。たとえば、酵素入り洗顔料のあとにふき取り化粧水を使って、さらにピーリングを行う、といったことです。この例はちょっと極端なため、「私は大丈夫!」と思う人が多いかもしれませんが、実は「角質ケア」と大きくうたっていなくても、ニキビ用や美白用のなかに角質ケアの機能を持たせたものも多く、注意が必要です。
角質ケアコスメを一回のケアで重複して使うと、角質を取りすぎてしまう可能性があり、それがまた別の肌トラブルを誘発する危険性も。一度自分が持っているラインナップをチェックし、角質ケアの効果のあるアイテムが重複していれば、朝と晩にわけて使ってみましょう。
2.力が入りすぎる
硬くなった古い角質を取り除こうとするあまり、つい手の指に力が入っている人も見受けられます。スクラブをなじませるときに指先を肌に押しつけていませんか? ふき取り化粧水を使うときにコットンで肌をひっぱっていませんか? もちろん、どれも無意識の行動で肌に負担をかけているつもりはないと思いますが、けっこうがんばりすぎている人が多いようです。
指に力が入って肌がこすれたり引っ張られたりすれば、その摩擦という刺激から肌を守るために角質がさらに厚くなったり、シワやたるみなどの別の肌トラブルを招いてしまう場合も。化粧品は力を入れたからと高い効果を発揮するものではないので、ぜひ一度指の力を抜いてみましょう。ケアをするときに鏡を見てみると、肌がこすれていないか、引っ張られていないか、確認できるはずです。
3.顔全体を均一にケア
部位ごとにケアのアレンジを
角質ケアのコスメを使うとき、なんとなく顔全体にムラなく均一に塗ったりしていませんか。でも実際、肌のザラつきが気になる部分はTゾーンだけという人も少なくないでしょう。頬や目元の肌はもともと角質が薄く、角質が肥厚している人はあまりいないはず。それなのに顔全体を同じように角質ケアをすると、角質肥厚していない部分の肌にダメージを与えてしまうことに。
とくに頬にニキビができているとき、肌が乾燥していることが多く、角質ケアよりも保湿ケアが重要なこともあります。にもかかわらず、頬に角質ケアを行うと、肌からさらにうるおいが逃げやすくなってニキビが悪化しがちです。そんな状態にならないように、角質ケアは部位別に行うべきなのです。
酵素入り洗顔料なら部分的に泡をのせる、スクラブならTゾーンは指先で軽くなじませて残りの部分はそっとのせるだけにする、ふき取り化粧水ならザラつくところは朝晩使ってほかの部分は夜だけに限定する、など角質肥厚の有無によって部位別に使い方をアレンジしましょう。
4.クレンジングマッサージ
クレンジングオイルなど不要な角質を取り除けるアイテムも多く登場しています。日々のケアにこれらを組み込むことはいいことですが、古い角質や毛穴づまりを必死にオフしようとして、肌の上でずっと指をすべらせてマッサージしている人はいませんか。
もともと「マッサージ用」とうたっているクレンジング以外、メイクを落としながらマッサージするのは避けたほうがいいでしょう。クレンジングは指すべりがよくてマッサージしたくなる気持ちもわかります。しかし、クレンジングはやはりメイクや汚れを取り除くのが基本の仕事。それを肌の上に長い時間のせてマッサージしていれば、肌に必要なうるおいまで奪ってしまう危険があるのです。
5.生理前やニキビがあるときに行う
生理が始まる前の1~2週間は、ホルモンの関係で皮脂分泌が過剰になったり肌がゴワつくなど肌トラブルが勃発しやすいとき。そんなときこそ、角質ケアを行って肌をすべすべに導きたくなるものです。しかしこの時期は、肌の状態が不安定になる、肌荒れが起きる、一時的に過敏になる、ということもあります。そのため、いつも行っている角質ケアでも刺激を感じる人がいるようです。ピリピリ感や赤み、かゆみ、カサつきなどが出たらすぐに使用をやめましょう。
また、ニキビができているときも注意が必要です。ニキビのある部分は角質が厚くなって毛穴がふさがっている可能性が高く、角質ケアもニキビに効果的なケアであることは確か。しかし、赤くなったニキビなど炎症が起きている部分に角質ケアを行うと、肌に刺激を与えてしまうことがあるのです。使う角質ケアが「ニキビ用」とうたっていれば安心ですが、そうでなければ念のため使わないほうが安心です。
これら5つのように、美肌を手に入れたいために行った角質ケアが、なんと肌トラブルを誘引していることもあるのです。優秀な角質ケアコスメが増えているからと、やみくもに使うのではなく、常に自分の肌状態をチェックしながら賢く味方につけましょう。