サーメ民族の食文化と暮らしに飛び込む
Ravintola Saaga

料理

サーモン、トナカイ、熊……と、ラップランド料理ならではのワイルドな素材を楽しみたいならここへ! いずれも抵抗なく食べられる味付けでありながら、素材の特徴も感じとりやすい

フィンランドやロシア、北欧諸国の極北部一帯はラップランド(Lappi)と呼ばれ、古来サーメ民族がそこで独自の文化を築き、厳しい自然とともに暮らし続けてきました。ラヴィントラ・サーガ(Ravintola Saaga)では、このサーメ民族の食文化や独特の生活文化を、ヘルシンキにいながらにして体感することができます。

内観

店内のインテリアや音楽も、実体験は難しいサーメ民族の暮らしぶりを想像させてくれる

サーガがオープンしたのは2004年のこと。もとは、かつてブレヴァルディ通りにあったオペラハウスの観客たちで賑わう老舗レストランでしたが、劇場がトーロ湾に移転したのを機に、ラップランド料理に特化したレストランへと転向したそうです。

店内に一歩入り込むと、そこはモダンなフィンランドのイメージとは一線を画したエキゾチックな世界が広がっています。食卓の周りは、すべて現地の人の手工芸品だという本物のトナカイの角や毛皮を生かしたインテリアに彩られ、とりわけ天上からダイナミックに下がる、角を組んで作られたシャンデリアは圧巻! そんな一種独特の空間に馴染む、サーメ民族たちによる歌声のBGMや、店員さんの素朴な衣装にも注目です。

トナカイから熊まで、ワイルドな食材にも果敢にチャレンジ!

トナカイ肉

トナカイ肉のバーベキューは、新鮮だからこそ臭みを気にせず本来の旨みを味わうことができる

ラップランド料理と一口にいっても、お店で人気なのは、やっぱりトナカイ(poro)や熊(karhu)など、極北に生きる動物たちの肉を使ったワイルドなメニュー。実はこれら、トナカイを家畜とするサーメ人たちにとっては一般食でも、普段はフィンランド人ですらなかなか口にする機会のない珍味ばかりなのです。

クマのスープ

熊肉が根野菜とともに煮こまれたオリジナルスープは、食べているうちにエネルギーがみなぎってくると評判

輸送に時間がかかって新鮮さを失ったトナカイ肉はどうしても臭みが気になってしまうものですが、サーガで味わえる新鮮なトナカイ肉は、首肉の煮込みからランプステーキまで、本来の肉の旨みを存分に堪能できるのが自慢!さらに器としてよく利用されているのは、ククサ(kuksa)と呼ばれる白樺の木のこぶを繰り抜いて作られた伝統工芸品。日ごろはアウトドアでスープやコーヒーをすするのに欠かせないアイテムですが、ここでは趣あふれる食器に大変身です。

ユーストレイパ

デザートに試してみたいのは、北極圏で採れるクラウドベリーをたっぷり乗せて食べるラップランドの伝統デザート、ユーストレイパ

こうした話題性たっぷりの珍味や食器だけでなく、キノコ、サーモン、ベリー、付け合わせのイモや野菜まで、食材はすべてラップランド産。ラップランドの玄関口の街、ロヴァニエミ出身のオーナーシェフは、常に「本物」への強いこだわりがあるのだそう。店員さんのサービスも朗らかで気持ちよく、料理を運んでくる際にはメニューについて楽しい解説をしてくれます。ただ珍しいだけでなく、心から旨い! と声の出るエネルギッシュなラップランド料理を堪能させてくれるお店です。

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内観2

トナカイの角でできたシャンデリアから卓上キャンドルまで、ムード満点のインテリアも楽しみたい

Ravintola Saaga(ラヴィントラ・サーガ)
住所:Bulevardi 34, 00120 Helsinki
TEL:+358 9 7425 5544
アクセス:トラム6「Aleksant. teatteri」下車徒歩約3分
営業時間:月~土曜18:00~23:00
定休日:日曜日
平均価格:前菜11.30ユーロ~、メイン21.80ユーロ~、デザート9.8ユーロ~
1人前39~56.40ユーロの季節ごとのコースメニューもあり

※予約が望ましい(ウェブサイトに予約フォームあり)、日本語メニューあり

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