劇場型詐欺がバージョンアップ?

届いたパンフレットにはオイシイ話が

届いたパンフレットにはオイシイ話が

いわゆる振り込め詐欺で、「おれおれ詐欺」のパターンの一つとして「劇場型」と呼ばれるものがあります。たとえば、「私は警察官です。お宅の息子(あるいは孫)さんが交通事故を起こした。相手の車の同乗者の女性が妊娠8ヶ月で破水した。相手の車の運転手は弁護士さんで、今なら示談に応じると言っている」と電話がかかってきて、受けた側が動転しているときに、「あー、私は事故に遭った車を運転していた弁護士です」と別の人物が出てきて、「示談に応じますよ」と言って、お金を出すように説得するのです。

警察官に弁護士や事故の相手など、何人かの人物が登場することによってさも現実に起きたことのように工作することを「劇場型」詐欺、犯罪と称していました。そして、近頃増えてきている「買え買え詐欺」は、この劇場型詐欺のバージョンアップしたものと言えるでしょう。

まずターゲットになった消費者の家に、A社の金融商品(未公開株、ips細胞の特許権、有利な社債など)のパンフレットなどが送付されてきます。それと前後して、消費者の家にB社から電話がかかってきます。「A社のパンフレットが届いてますか? それは選ばれた人だけに送られたもので、パンフレットが届いた人しか購入出来ない商品です。代わりに買ってくれれば高値で引き取ります」あるいは「代理で購入してくれれば謝礼を払います」といったように、あたかもパンフレットの商品が有利な商品だとあおります。

また、さらに「金融庁」だの「国民生活センター」などの公的機関を名乗って電話がかかり、「A社の商品は素晴らしい」「A社はいい会社ですよ」などとA社をさもいい会社であるとあおります。公的機関を名乗られたら、信用してしまうかもしれません。そして、ついに信用してしまい、A社の商品を購入してしまいます。そして、高く買い取ってくれるというB社と連絡を取ろうと思うと、もう通じません。では、A社に買い戻してもらおうと連絡してもやはり通じません。消費者の手元には価値のないA社の権利証書などだけが残るというものです。

つまり、立場の違う色々な人物から「A社はいい。その商品もいい」と吹き込まれたせいで、お金を出してしまったところ、実はまったく価値のないものであり、お金は戻ってこない……という無残な結果だけが残るのです。あちこちからかかってきた電話も、元をただせばすべて同じグループによるもので、消費者にお金を出させようと画策された「劇場型勧誘」であり、詐欺なのです!

こんな被害に遭う高齢者等が増えています。次ページでは、被害に遭わないコツをお伝えします。