M社の技術の水を集めたスーパースポーツカー
レーシングカー並みの心臓をボンネット下に収めるM6ですが、街中でその獰猛な素性を露わにするのは、あまりスマートとは言えません。幌の開閉は約25秒。防音・断熱構造になっていて、閉めると高速走行中でも会話が普通に楽しめます。ちょっとだけあるリアウインドウはガラス製で、幌を開けても室内に風を巻き込むことを防ぐベンチレーションとして使用できます
そんなオーナーの心情を察してか、オオカミに犬用のリードを付けるがごとく、通常では最高出力400psまでに自動的に抑えられています。解き放つ時には、SMGセレクトレバーの横にある「パワー」を押すだけ。
街中を優雅に流すこともできるそのスタイリングゆえ、足回りのセッティングにはノーマル/コンフォート/スポーツの3種類から選ぶことができます。
また、サーキットなどで存分に味わいたくなったらMダイナミックモードに。すると車両の横滑りを抑えるDSC(ダイナミック・スタビリティ・コントロール)が極力作動を抑えてくれ、テールを流すなどスポーティな走行を楽しめます。
ステアリング上のMボタンを押すと、あらかじめ登録しておいたSMGのモードやエンジン出力特性、EDC(エレクトロニックダンパーコントロール)、DSC(ダイナミックスタビリティコントロール)の設定へ、瞬時に切り替わります
2ペダル式7速MTのSMGは11通りのプログラムを備えています。ドライバーが自らギアチェンジを行うスポーティモードだけでもスポーティ度合いで6種類、自動変速でもショックの少ないものからスポーティなものまで5種類あります。
フロントウインドウに速度やシフトポジションが映し出されるディスプレイは、通常の6シリーズにも用意されていますが、M6ではさらにエンジン回転数や最適なシフトタイミングを教えるシフトレンジを表示してくれます。
このようにM社の技術の粋を集めたスーパースポーツカーですが、そのいっぽうで最高級レザーで覆われたシートや、本物の木目に特殊加工を施したピアノフィニッシュブラックなど、クラフトマンシップの息づくインテリアが用意されています。
胸のすく加速感や豪快な走りを楽しめるとともに、優雅に流すこともできるスーパースポーツカー。だからこそ新車時価格が1500万円以上もしたわけですが、おいしくなって来た今なら、あなたのガレージに収めることも可能ではないでしょうか。
このように、しっかり調べてみればお買い得な車種は意外とあるものです。あなたも一度、探してみてはいかがでしょう。
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