目標である『A.D.L(日常生活動作)の自立とQ.O.L(生活の質)の向上』に向けて
生活への提案と生きる喜びのために
A.D.L(日常生活動作)の自立について
理学療法士は、作業療法士、言語聴覚士共々、
患者さん(利用者さん)のADL能力を見極めます。
そして、"できるADL"を"しているADL"として生活の中に落とし込むために
身体機能の回復以外にも、各動作訓練を行います。
加えて、身体機能の補助として、
生活空間に手すりの設置や段差解消の提案などの環境設定を行うこと。
さらに身体状態にあった補助具(杖・装具)や自助具と呼ばれる道具を提案し、
生活の自立を図るということを行っていきます。
Q.O.L(生活の質)の向上について
これは理学療法士が決めるのではなく、
患者さん(利用者さん)やそのご家族のご希望を伺うことから始まります。
その上でリハビリテーションの目標として、他医療職を含めた医療チームと協力し、
患者さん(利用者さん)のみならず、ご家族も含め、
Q.O.L(生活の質)が向上できるように取り組んでいきます。
リハビリテーションと理学療法士の役目
リハビリテーションは、よくTVドラマでみられるように常に厳しい訓練を行い、苦痛を伴うものではありません。
一方、必要以上の手助けにより、依存度を高め、
楽をして生きれるようにするものでもありません。
患者さん(利用者さん)やそのご家族が、無理なく自分たちの力で、
より良く生活するためにはどうすればよいか?
スポーツ選手に対しては、どうすれば競技復帰できるのか?
理学療法士はその為に個々の身体能力や精神機能、背景因子や環境因子を見極め、
希望を確認した上で問題点を抽出し、目標を掲げ、生活提案をしていきます。
そして、リハビリテーションを通じ、希望を叶えるためにお手伝いしていくことが、
理学療法士のリハビリテーションの目的であり、その存在価値だと言えると思います。