照明・LED/照明・LED関連情報

繊細な光のアート 有機EL照明

第1回東京デザイン照明展で注目を集めた有機ELパネルを使った照明器具をご紹介します。有機ELは「薄さ」と「高品質な面発光の光」が特徴で、今まで考えられなかった形状の照明器具を生み出す可能性をも秘めています。

中島 龍興

執筆者:中島 龍興

照明ガイド

株式会社イー・エル・テクノ 

第1回東京デザイン照明展

写真1.第1回東京デザイン照明展

照明の最新技術 ライティングジャパン2013」の記事でもご紹介している、2013年1月に開催された第1回東京デザイン照明展に出展し、注目を集めていたデザイン性の高い照明器具を3回に渡ってご紹介します。

写真1は、株式会社イー・エル・テクノのブースで、有機ELパネルを使ったアート作品のような照明器具が展示されています。株式会社イー・エル・テクノは、基板製作の段階から有機ELの研究開発を行う会社で、有機EL製品のデザインや製造・販売も手掛けています。

有機ELの特性を熟知した高い技術力を生かして、ディスプレイや美術品の照明などに用いる有機ELパネルやアーティストと共同でデザインして有機EL照明器具を発表しています。

有機ELパネル

写真2.有機ELパネル

有機ELの特徴は、「薄さ」と「高品質な面発光の光」にあります。株式会社イー・エル・テクノの有機ELパネルは、ガラス基板に発光デバイスを封入しており全体の厚みは2mm以下で、曲面形成にしたり両面発光にすることも可能です。「薄さ」によるメリットは、設置場所を選ばないことや光源の存在感をなくして、光だけで空間演出できることが挙げられます。一方でその薄い発光体は今まで考えられなかった形状の照明器具を生み出す可能性をも秘めています。

「光の質」に関しては、演色性が高く、照明対象の色味を忠実に再現します。例えば料理なども鮮やかにみずみずしく見せます。また、紫外線や赤外線をおさえているため、それらのエネルギーでダメージを受けやすい美術品の照明にも適しています。面発光の拡散する光は人間の目にも優しい柔らかな陰影を空間に放ち、質の高い一般照明用光源としても期待されています。

次のページでは、本物のたんぽぽの綿毛を使用した「アクリルランプ/たんぽぽ」のご紹介です。

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